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祖母の様子を見に軽井沢へ

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私が日々徒然と思うこと

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先の日曜、4月4日に私たちは軽井沢までドライブに行ってきました。

私の実母(息子の祖母)が現在軽井沢近くの精神障害者施設に入所しており、その様子を見に行ってきたものです。

2度目の緊急事態宣言下にあったので昨年以来の久しぶりの訪問となってしまったのですが、母の認知機能はいっそう低下しており、私は腹立たしいやら悲しいやらの複雑な気持ちになりました。

しかし同行した息子はそんな祖母にも優しく接してくれて、1人でプンプンしている私を嗜めるなど、とても頼りになりました。

久しぶりの祖母の訪問

軽井沢へ

4月4日(日)。息子の春季講習の貴重な休みに私は息子と娘も誘って、軽井沢の施設に住む私の実母を訪ねました。

私の実母は昨年夏まで東京都内の精神障害者が自立を目指す個室型のグループホームで生活していました。しかし昨年のGWに病気で倒れたことをきっかけに母は今後自立して生活することはもう難しいと判断し[以前の投稿をご参照ください(↓)]、昨年8月より長野県の軽井沢にほど近い精神障害者用のグループホームに移りそこでより懇切な食事や通院のケアを受けながらの集団生活をしています。(母の入所施設を探した経緯などはまた別に書きたいと思います。これも大変でした。)

実母を訪問するのはずいぶん久しぶりになってしまいました。

前回に訪問したのは息子と黒斑山の登山に行った時以来(↓)なので4ヶ月ぶりくらい?

感染症の再度の流行と2度目の緊急事態宣言下だったので、久しぶりの訪問となったことは許してもらうしかありません。

我が家は自家用車を持っていないので前日夜からレンタカーを手配して、東京都内の自宅を朝7時前に出発。関越道から上信越自動車道を通って片道約3時間かけて母が暮らす施設へと向かいました。

お天気はあいにくの曇り空でしたが、軽井沢はいつ訪れても素敵な街です。施設暮らしとはいえ、老後にこんな素敵な街で暮らせるなんて羨ましい。今回は子供たちも一緒にみんなで楽しめるよう『いちご狩り🍓』も予約して、母が『今のスマホがもうバッテリーが持たなくて使えない』というので新しいスマホも用意して、ドライブ気分で楽しみにして出かけました。

久しぶりに会った実母

軽井沢の施設に着いたのは午前10時を少し過ぎた頃。

施設前の駐車場に車を停めると母がヨタヨタと出てきました。私たちを待っていたのだと思います。

着くなり母は突然、『いちご狩りは私も行けるの?』と言いました。

久しぶり、元気だった、子供たちが大きくなったね。

そういう話や挨拶もなく唐突に無表情に『いちご狩りに自分は行けるのか』と言う母を見て、『あ〜、だいぶまた認知が進んでいるんだな…』と、残念に思ってしまいました。

「当たり前でしょう。母さんの分も予約してあるよ

私がそう言うと母は「あっそ」と言い、またヨタヨタ施設の玄関に戻って行ってしまいました。

子供たちには目もくれないんか〜い😭⤵️。もう孫たちのことは分からないのかな…。自分のことにしか考えが及ばないのかな…。

 

気を取り直して、私は施設の職員の方々、責任者の看護師さんにご挨拶をして回りました。テーブルを囲んでデイサービスや近所の教会での活動の様子を聞いていると、母が突然堰を切ったように話し始めました。

『もうこんなところ、ストレスが溜まる一方で嫌なんです。私は自由になりたいんです何でもします。どうか東京に帰してください。』

はい!?

全員がびっくり。

さっきまで食事が美味しい、皆さんによくしてもらっている、そういう話をしていませんでした?

自由って何?なんのことを指して自由と言ってるの?なんでもするっていうけど、今のあなたに何ができるの?東京に帰りたいっていうけど、あなたの帰る場所は東京ではない。

私は驚いたし、心の中でそのようにぐるぐると巡り、早速イラッとしてしまいました。

施設の職員の方もびっくりした様子で、しかし『どうしてそう思うの?』と優しく聞き取りをしてくださいました。

黙り込んだ私の様子を見て施設の方は察したのか、『腹が立つのは身内だからよ。ここは私たちに任せてください。』と言われました。情けないやら申し訳ないやら。

母はしどろもどろと話し始めましたが、つまりは自由に外出できない、どこまででも歩いていきたいのに制止されるのが嫌だと言うことでした。

そりゃ難しいだろうね…。ここは集団生活の場。ましてや精神疾患があり認知機能が日に日に低下している人間をどこまでもは歩かせられない。

職員の方より、どうしてもというのならば、月に何度か個人でヘルパーさんを手配して、どこまでも歩く母の後を付いていってもらう(自費負担)のではどうかという提案がなされました。それで気が済むのならば、と私は早速ヘルパーさんを探してもらえるよう施設の方にお願いをすることにしました。母も『それなら良い』と受け入れました。

 

一通り話し終えたところで私は『ではこの後は近くの農園に遊びに行く予約をしているので』と話題を切り上げ、母に『出かける用意をしてきてね』と促しました。すると母は『どっか行くが?』と言い返す。

『今日は子供たちといちご狩りに行くって言ったでしょう?さっきも自分で言ったでしょう?』

『ああ』

『だから、一度部屋に戻って、出かける支度をしてきてね』

『なんで?』

『…』

そんなやりとりが続きました。

会うたびに、母の認知機能が低下していることを感じます。仕方のないこととはいえ、いつも悲しくなってしまいます。

とはいえ、これで母の実年齢はまだ65歳なんですよ。現役で働いている人も居るのになぁ、なんて、思ってもしょうがないんですけどね。でも、悲しい。

いちご狩り🍓満喫

農園に着いて、いちご狩りを楽しむ子供たちは嬉しそうでした😊

特に下の娘は初めてのいちご狩りで、自分で選んで摘むことがとても楽しいようでした。

農園は新しくてとても綺麗にされていて、感染症対策に時間ごとの完全予約制であること、フットカバーや手袋が配られて手指消毒をしながら食べるように指示がされて安心できました。

また、いくら認知機能が低下したとはいえ65歳の母は食欲は健在な様子。息子が付き添い、楽しそうに参加していました。そんな祖母に息子は椅子を持ってきてやったりアルコール消毒液を渡してあげたりと、とても優しく接していました

息子は祖母に椅子を用意してあげたりアルコール消毒液を渡して隣に座って食べたりして、とても優しく接していました。

母は息子が小さい頃はずっと富山県内の精神科の病院においてずっと閉鎖病棟で暮らしていました。そこに半年に一度は私も行くようにしていましたが、幼い息子はその雰囲気が怖いと感じたようで祖母にはあまり懐きませんでした。

しかし息子も大きくなり、祖母に優しく接してあげられるようになっている。

私は息子の成長がとても頼もしく心強く感じました。

息子の成長が頼もしいと思った

同じことを何度も聞く祖母にも根気よく接してくれた息子

いちご狩りを満喫し、そのあとは近くのファミレスに向かいました。

昼食というよりは一休みという感じ😅みんなお腹いっぱいでしたが、どこかに落ち着いて祖母のために新しく用意した”かんたんスマホ”の操作説明をしなくてはなりませんでした。

スマホのロックを解く暗証番号は、母が現在使用しているスマホのロック解除番号でもあり、かつて母自身が使用していた銀行口座の暗証番号でもある馴染み深い番号(私の弟の誕生日)に決めたつもりでした。

『番号は今と同じ○○○○だからね』

『わかったよ』

『じゃあロック解除をしてみて』

『わからん。なんやったけ?』

そんなやりとりが何度も続きました。

『メモしておいたら?』と促すと母は手帳にメモをしました。そしてその手帳をすぐにしまってしまいました。

『じゃあロック解除して、ホーム画面を出してみて』

『わからん、何番やったけ?』

『今メモしたでしょう?』

『どこに?』

『…』

 

そんなやりとりに、私は段々と悲しくイライラしてきてしまいました。

今のスマホがバッテリーが持たないというから、同じ機種の1つ新しいものを買ってきただけなのだけど…。本当に認知機能が低下しているんだなぁと悲しくなりました。

 

私はイライラしてしまって、『手帳をみてよ!たった今メモしたじゃん!』とプンプンしていました。

しかし息子は何度でも

『ばーちゃんかしてみて、ここをこうしてやるんだよ。』と教えてくれてます。

すごい。

なんという器の大きさ。

 

あとでこっそり息子に

『ばーちゃん同じことを何度も言うけど、うんざりしたりとかしないの?』

と聞いてみましたが、

『全然。だってばーちゃんだし仕方ないじゃん。』

としれっと言ってくれる息子。

さらに『お母さんもいずれああなるかな〜って思ったら別に普通だよ』とまで言われてしまいました💦

そうだね…みんななりたくてああなっているんじゃないんだもんね😭お母さんは器の小さい人間でイライラしてしまって本当にごめん。お母さんも頑張るよ。

段々と私もそう思えて(少しは)優しく接しようと落ち着くことができました。

そのファミレスから出る時も息子はドアが少し重いからと祖母のために開けてやったり、車に乗る時には手や荷物を挟まないように声をかけてからドアを閉めてやったりもしていました。

息子はいつの間にか、すごく大人になったんだなぁ。

そんな息子を惚れ惚れと見て、私はとても嬉しく思いました。

 

母のスマホは心配ですが、連絡用には施設の電話もあるし、認知機能のトレーニングがてら高価なおもちゃを買い与えたと思って様子を見るようにしたいと思います。

でも、私たちが帰ってからも、

『メールの仕方がわからん』とメールがきていたので大丈夫そうな様子です(笑)。『それで合ってるよ』と返信したら、『そうか』とさらに返事もありました。出来てるじゃん、笑。

 

私は1人でプンプンしてしまったけれど、今回はとにかく息子が祖母に優しく接してくれたことが嬉しかった。

彼の人格は優しく大きく育っているんだな。

 

往復で7時間近い運転になるのでやっぱり軽井沢はちょっと遠いです。車を返して帰宅したらどっと疲れが出てしまいました。

これから暖かくなり、新緑の季節になりますね。

その頃にはまた、子供たちと軽井沢に顔を見に行こう。

次回も楽しみだと思えるのは本当にあなたのおかげだね、って、息子に「心から感謝しているよ。ありがとうと伝えました。

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