みなさんこんにちは✨
今日も当サイトを見にきてくださり、ありがとうございます✨
今日は私が退職後にお世話になった、区の女性しごとセンターの職員の方にかけてもらった言葉が嬉しくて、その話を記録しようと思います。
これから何をやるか
自分に何ができるのか
私はこれまでずっとフルタイムで研究職に就いてきましたが、息子に発達障害があることがわかったことをきっかけに昨年(2020年)末をもって退職する運びとなりました。
当時の私は自身の体調も優れず意欲も失くし、働けなくなったことは事実でしたが退職を決断するまでには長く悩みました。
私は少し休みたい。
だけど退職したら、ギリギリ保っている気力が一気に落ち込んでしまうのではなかろうか。
通っていた心療内科の精神科医にも言われました。
『退職などの大きな決断は、今はできれば避けて欲しい』と。
それに、研究職を辞めたら一体私は何ができるんだろう?
そんな不安もありました。
大学院を修了して博士号を取得して、そのまま私は大学の研究機関に残りました。
今まで一般の企業に勤めた経験もないし、就職活動すらしたことがないのです。役立つ資格もありません。
これまで第一線の研究者ではあったので、せめてもPCの操作は問題ない。また、基礎的な英語での主張やコミュニケーションは可能である。
その時の私は、自分の能力というものをこれくらいしか思いつきませんでした。
しかし、そのPCの扱いや英語だって、果たして人と比べて特に優れていると言えるほどのものなのか?
今の私のスキルは、社会においていったいどの程度通用するものなのか。
私はそれが見当もつかず、どんどん自信を失くしていきました。
そんな折、定期的に配布されてくる”区報”を家でのんびり眺めた時。
私は”区の女性仕事センター”という機関があることと、また、そこではWordやExcelをはじめとした社会で求められるさまざまな教養の講座を開催し、個別面談では今後のキャリア相談にも乗ってくれることを知りました。
へぇ、こういうのやってるんだ。
と目に留まりました。
私はWordやExcelは問題なく使えますが、どこかで習ったわけではありません。完全に自己流で使っています。
これは一度習う良い機会かもしれない。
それに、この講座に参加すれば一般社会で求められているスキルがどの程度なのかが分かるだろう。それに自分は適応できるのかの目安になる。
時間もたっぷりあったので私は早速申し込み、その月のWordとExcelの講座を受けさせてもらえることになりました。
少し自信が持てた講座受講
これらの講座を受講したことは、私にとって学びも出会いもあり、結果としてとても良い機会になりました。
Word講座は既知のことがほとんどでしたが、Excel講座はショートカットの活用や、一般事務ではどのような作業が多いのか、その効率化に向けてできる工夫についてを広く知ることができました。
しかもこれらの講座に出たことで、”Officeが使えます”と履歴書に書いても良いとの太鼓判もゲットして👍
これまでも私はOfficeが一通り使える気ではいましたが、これらの講座を受けたことで自分の不足を認識し、苦手が埋められたことは収穫です。それに、私はこれから研究以外の社会に出ても”十分通用するスキルを持っている”ことを実感し、それは大きな自信になりました。
…。
ちなみに後日、大手企業で管理職を務める友達にこの話をしたら叱られました…。
『あなたの経歴を見て、”この人はPCが使えない”と思うわけがないでしょう!あなたが参加することで他の人の枠を一つ奪ったんじゃないの!?』って。
ええ、今ではホント、そう思います😞すみませんでした。でも、勉強になったのは本当です。とても感謝しています。
個人面談によるキャリア相談へ
履歴書の添削と今後の方向性についての示唆
その後、個人面談による今後のキャリア相談へと進みました。
個人面談は事前に担当者が決められて、その担当者とすでにZoom面談とメールのやりとりをしていたため無駄がないとても有意義な時間でした。
その担当者(Eさんとします)からメールでもらっていたテンプレートにこれまでの職歴、履歴書の下書きを書いていき、まずはそれを添削してもらってアピールポイントの整理について指示を得る。
それを次回までに直してくるように言われてから、求人票の見方、今紹介できる仕事の候補についてを聞きました。
しかしここでEさんは、すぐ勤めるのではなく、広く社会に目を向けて情報収集をしてはどうかとも勧めてくださいました。
たとえばビザスク。
広い分野の専門家が登録しており、コンサルティングや講演などの形で必要な人に知見を提供するサービスです。
『学会発表や講演の経験が豊富であれば、人前で話すことに抵抗は無いでしょう』
そう言って紹介してくれたビサスクは、私にとって初めて知る働き方の一つでした。
『では、あなたはどんな知見が提供できると思いますか?』
そう問われ、私はかねてから強い関心を持っている”男女共同参画”について提案しました。
『私はこれまで結婚し子供を育てながら研究者として働いてきた。まだまだ男性社会で苦労もしたし、さまざまな壁を乗り越えてきたという自負もある。その中で支援を作る側と受ける側でニーズがズレていることが大きな問題だと感じたのでそれを率直に伝えたい。そのために私はこれまで種々の活動に参加してきたし、女性科学者を増やそうとする”議員連盟(女性科学者が創る未来社会議員連盟 (山東昭子議員、2018)”の発足メンバーとして多くの国会議員に向けて意見を発信する活動もしてきました。』
これからそんな仕事ができたら良い。
私はそう願って提案したつもりでした。
だけどEさんは淡々と、
『ん〜、ダイバーシティはもうひと段落してるのよ。どこの企業もだいたい情報を持っている。他にない?』
とおっしゃいます。
厳しい。けど、世の中は段々良い方向に進んでいる。それはとても良いことだ。
私の興味、経験と知見はすでに解決済みの時代遅れになっている。それを率直な意見として(しかも無料で)伝えてくれる人がいることに驚いたし、ありがたいなと思いました。
それから色々なことを話しましたが、Eさんは私の息子のことをきっかけに
『ダイバーシティでも、例えば継続的な障害者自立支援はすごく遅れているし人が全然足りていない。子供さんのためにも勉強になる部分はあるでしょう。』
と提案してくれたり、その他にも私が強みを生かせる領域は、例えば都内の研究所の一般事務や秘書はどうか、官公庁はどうか、教員免許を生かして学習支援をするのも良いと一緒に色々と考えていってくれました。
それが2021年早々の、年明けすぐのことでした。
とはいえ私は退職したばかりで方向性も見定まらず、すぐに勤める気になれていなかったので『動き出す時にまた来ます』と言って、それからEさんとしばらく連絡を取ることを中断していました。
“無理に雇われなくても良い”という言葉
当サイトの開設をお知らせして
それからしばらく。
年度末の3月末に、久しぶりにEさんから連絡をもらいました。(勝手に引用します)
『その後就職活動は如何でしょうか?ビザスクなど上手く活用出来ましたでしょうか?』(一部抜粋)
年度が変わるので今後も継続的な面談が必要か、どこかに決まっていたら卒業の手続きをするので近況を教えて欲しいということでした。
私はしばらく連絡をしていないことに後ろめたさを持っていたのでドキッとし、
『せっかくですが、しばらくは求職を見合わせる方向で考えております。最近は昨年の経験をブログを開設して発信し、そのブログを介して新しく知り合う人や意見を寄せてくれる人との交流を開始しています。共感や批判の意見がもらえて充実しており、今しばらく続けていくつもりです。』(一部抜粋)
とすぐに返信を書きました。もちろん当サイトのURLも添えました。
応援と励ましがとても嬉しかった
これに対しEさんは返信をくださり、下記のようにおっしゃってくださいました。
まずはブログ作成、素晴らしいですね。ニーズがあると思います。発達障碍児を持った悩める両親が沢山いらっしゃると思います。その方たちに救いのアドバイスや事例が届くのは良いことだと思います。是非、継続して、頑張って下さい。
さらに最も嬉しく思ったのは、この記事のタイトルでもある”無理に雇われなくても良い”という言葉でした。
又、お仕事も無理して雇われなくても良いのではないかと思います。年齢が上がってくると会社で学ぶより、社会のために活動したり若手を育成したりと色々な手段が活かせる世の中になりました。
色々頑張られていらっしゃって、安心というより感心致しました。是非このまま色々なことに挑戦され、新しい道を開かれてくださいね。期待しています。(一部抜粋)
Eさんが当サイトを見てくださり、私の活動に共感し挑戦を応援してくれている。
とても嬉しく感じました。
さらに雇われるだけが仕事ではないし、今の世の中ではどのような手段ででも社会のために活動することは可能なのだからと背中を押してくれたこと、私はとても心強い意見だと感じました。
もちろんEさんは就職活動をサポートする専門家です。
悩める区内の女性にスキルアップの機会を提供し、キャリアを繋ぐ仕事をしている人です。
その方にまさか”無理に雇われなくても良いんですよ”と言われることは想定外でしたが(笑)、だけどEさんは私の現状をさらりと理解して、応援もしてくださっている。
私はそう受け取りました。
また時々進捗をお知らせください。
そう言われて、今後ともどうぞよろしくお願いいたしますとお返事をし、私はとても温かい気持ちになりました。
雇われるだけが仕事じゃない。
無理に雇われる必要はない。
私は私らしく、再出発に向かっていく。
そう気持ちを新たに自信を得た、これが私にとってとても嬉しく心に響いた言葉でした。
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