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人は居場所を保証されないと活躍できない

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徒然思うこと

みなさんこんにちは✨

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いよいよですね。今日の夜から今年のノーベル賞受賞者が発表されます。私は毎年この時期をとても楽しみにしています。

今年はきっとあの方が受賞されるのでしょう。mRNAを医薬品に適用するための技術開発に貢献されたDr. Katalin Karikó氏です。世界中の人が恩恵を受けています。楽しみです。

 

ところで、これまでにノーベル賞を受賞された日本人研究者の大先生方が、

『いずれ日本からノーベル賞は出なくなる』

という危機感を揃って口にされていることはご存知でしょうか。

とても胸が痛くて苦しい思いがしておりますが、残念ながらこれは事実となるだろうと、私ですらも感じています。

現代において、どこからどうみても日本の研究力が低下していることは誰の目にも間違いないのです。

どうするつもりなんでしょうね、日本は。

資源も農地もない、労働人口も減る一方の日本において、“科学技術立国”を掲げることは盛り返しのための数少ない着眼点であったはずだろうと思うのに。それすら存在感を出せないならば日本はどうなってしまうのだろうと子供たちの将来を私ですら憂いてしまう状況です。

 

どうして、日本の研究力は低下してしまったのか。

その最大の要因は、絶対にコレだと私は思う。

任期付きポストの増加です。

わたし
わたし

人は誰しも、居場所を保障されないと活躍することはできません

安心して未来を考えられる居場所を、大人にも子供にも確実に保証すべきです。

研究に専念できない研究者

腰を据えていられない

「科学技術立国」を掲げる日本の国際的な存在感が低下している。文部科学省の研究所が8月上旬にまとめた報告書では、科学論文の影響力や評価を示す指標でインドに抜かれて世界10位に落ちた。世界3位の研究開発費や研究者数も伸び悩んでおり、長期化する研究開発の低迷に歯止めがかからない。

2021年8月29日日本経済新聞『日本の研究力、低落の一途』より抜粋させていただきました

これは先日の日本経済新聞『日本の研究力、低落の一途』という記事の抜粋です。

日本の研究力の低下を危惧する記事で、まぁ“パッと見てヤベー!!”って感じがしますよね。『低落』というあまりの言葉が使われていることや、そのインパクトがまたすごいなぁと感じました😲

 

日本の研究力が低下の一途を辿るには多様な要因があるでしょうが、今日はとにかく、現在の日本の若手研究者が腰を据えて研究できる状況に全然無いことについて書いておこうと思います。

 

言うまでもなく、研究遂行には多大な時間に集中力が必要です。

ましてやノーベル賞級の研究成果を達成するには、いったいどれほどの集中力を要するでしょう。

歴代のノーベル賞受賞者の先生方は、本当に長い時間をかけてコツコツと研究を積み重ねてこられた努力の結果が受賞に至ったのだろうと思われるし、そのような研究に集中した時間を過ごされたことを誇りに思っておられるようにも見られます。

羨ましい。本当に羨ましい限りです。

 

一方で、現代の若手研究者は、とてもでは無いのですが、そのように腰を据えて研究に取り組むことは大変厳しい難しい状況です。

その理由は、研究者の雇用形態の多くが“任期付き”だからということに尽きるでしょう。

博士号を取得して間もない若い人だと、単年契約とか、長くて3年契約程度の場合も多いと思う。最大でも5年任期、更新の有無もその時次第で、1回更新があればラッキーかなという感じです。

今の日本の若手研究者は、大半がそんな雇用形態で雇われて仕事をしています。

 

そのような“任期付き雇用の研究者”は、仕事の内容に関わらず、任期が終了すると速やかにその職を去らなければなりません。これは財源がそうなのだから、“雇用する側”もどうしようもない場合が多いのです。

しかも彼ら/彼女らは、任期中に次に繋がるような目立つ研究業績を得られなければ『業績を出せない人』という評価がついて、次の職を得ること自体が非常に困難になってしまいます。

1年や3年では、ホームランは打てません、多くの場合は。

博士号を取ってたった数年。初心者マークの研究者には、場に慣れて仕事を回しだすことが精一杯だろうと思います。5年あってもホームランは無理かもしれない。

だけど彼ら/彼女らはそうは言っていられません。ストレートは確実に、ボールでも選ぶ暇なく、常にホームラン(せめて二塁打)を狙い続けなければならないわけ。打てなかったらそれは自己責任で、次の4月からは無職になるか、別の道を探すことになるのです。

 

どうですか?

これってもう、職業として成り立っていないと思いませんか。

 

だから、女性研究者は増えないのです。なぜなら出産で休んでなんていられません。

だから、捏造や盗作、足の引っ張り合いが起こるのです。なぜならそれほどのプレッシャーがかかるから。

さらに博士号を取れば最短でも27歳になっていることも忘れてはなりません。たとえ研究者の中では“若手”であっても、世間一般の若手の年齢ではないのです。ライフプランの設計も、非常に難しくなっていきます。

本来は流動性を高め競争力を高めるための“任期性”だった

そんな一見“大失敗”な研究者の任期制雇用の施策ですが、一体どうしてこんなことになったのか?

本来はこの“任期制雇用”が導入された背景として、国際的な競争力を高めるために研究者間の競争を起こし流動性を高めたいという前向きな意義があったのだということです。

まぁわからんでもない。

かつては大学の研究者はほぼ公務員みたいな扱いだったし、中には若い頃に研究ポストに座ったものの、目を見張る研究成果を打ち出さないどころか“何をしているかもよく分からない”ように見えるままに年月を過ごす年配の研究者も居たのです。

そういう人に、もっと分かりやすく頑張ってもらいたい。

そんなつもりで導入された研究者の任期制雇用だったのだろうとは思います。

だけどこれは完全に読みを外していますね、悲しいほどに。

 

近年にノーベル賞を受賞された、いわゆる“大先生”といわれる年代の年配研究者の世代において、彼らの雇用は基本的に正規の終身雇用(定年制)の形態でした。

つまり大先生方はその居場所を保証されていました。その場所でさまざまな工夫を重ね、時に失敗を繰り返しながらもアイデアを絞り、地道にコツコツ研究することが太鼓判で保証されてきたのです。しかも当時は、上の椅子が空いたら自動的に自分のポジションが繰り上がることさえある時代でした。

そんな状況で、“自分らしい研究”を安心してできた世代が、今の大先生たちなのだろうと思います。

 

科学において、セレンディピティ(serendipity)という言葉があります。私も好きな言葉です。

それは『幸運』と言う意味なのですが、セレンディピティはただのラッキーではありません。

ちなみに辞書では、

素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。 また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること

とされていますが、良いですか?よーく想像してみて?

そんな天から降ってくる幸運っていうのはね、

日頃からそのことばかりを考え続けて、考えて考えて、努力に努力を重ねた人にしか降ってこないものなのではなかろうか。

 

一方、現代。

任期制雇用の研究者たちは、例えば一つのテーマを立ち上げるために集中を要して数年ほど論文や特許出ないままだったり、予想外の事態において実験計画に未達があったりすることは即ち研究者の職を失うことを知っています。

だから、ある程度成果が見えているものにしか挑戦することはできません。

独創的で画期的な研究をしてほしい?無茶言うなって💦

周囲も20代〜30代ソコソコの若手が画期的かつ大発見を失敗なく効率よく進めていけるわけがないって知ってるだろうに、それを気長に『育てられる』環境ではないのです。

 

今の研究者に、セレンディピティを待つことはできません。

競争を促進するために導入された任期制雇用は、研究者にセレンディピティを待つことを許さなくしてしまいました。

これが日本の研究力低下の本態だろうと思っています。

(主に大学に勤務する研究者の状態を書いています。企業の研究者などはまた違った環境なのかもしれません。あくまで私なりの考えであることをお断りしておきます。)

研究者の能力と情熱を搾取して成り立っている

それでも研究活動は知的好奇心を大いに満たすものであるし、職業選択において“やりがい”という点では満点です。さらに研究者という仕事は他の職種と比較して個人の裁量が大きいことも良い点です。『やりやすい』と感じる人は多いでしょう。

だから、研究者になりたいという若者はいつの世にも存在するし、そのこと自体はとても素晴らしいことだと私も思う。

だけどさ、今の研究者はこんな状況で不遇です。

研究者という仕事はどうしても成し遂げたい研究テーマが既にあるとか、研究そのものに人生の他の夢(安定や高収入など)を諦めても良いというほどの強大なやりがいを感じている人でないと続けていくことは難しいことが現状かなぁと思います。

 

研究者ってさ、身につけるべき能力がとても高度なものだと思います。意外と誰にでもできる仕事ではありません。

その研鑽、情熱。全てを大学院生時代に無給の労働力と引き換えにして身につけるのです。(一部の優秀な学生にはお給料代わりのお金が出ますが、それも競争資金で全員にではありません。)

27歳まで学生です。大学入学時に浪人してたらもっと歳が上がります。

私の同級生なんかは、私が学生を終える頃には一軒家を建て、家族が玄関で並んだ写真を年賀状に寄越してきました😅驚いたし、自分の状況が異常であると知らされたようで衝撃を受けたことを覚えています😅

しかし私はこう思いました。

『だけど良いでしょ?研究を続けさせてもらってるんだから。』

研究を続けることが何より大事だと、そう思わせる不思議な何かが研究者の世界にはあるのかもしれません。そしてそれは、もしかしたらもっと上の立場の人によって押し付けられた価値観だったり印象操作があるものなのかもしれませんが分かりません。

 

言いたいことは、今の日本の研究がそんな若者の能力と情熱を搾取することで成り立っているということです。言い過ぎかもしれません。だけど大きくは間違っていないと思っています。

そのおかしさに、若者が気づき始めただけなのです。

だから日本の研究力は低下の一途を辿っているのだと思います。

居場所の保証はするべきです

居場所の保証が無いことで起こる不幸

私が若い時に経験したことで、印象的だった出来事がありました。

私も任期付きの雇用形態で働いていました。期日になれば私はこの職を去らなくてはならないことは決まっていて、常に次のステップを想定して自分のことを考える必要がありました。

当時、勤めていた研究所でこんな企画がありました。

『大学祭に合わせて、研究所公開を開催する。それを若い人たちに企画してもらいたい。』

という話。

 

どうでしょう?一般の企業などであれば、若手に仕事を任されるのは良いことであろうし、お客さんに喜んでもらえたらやりがいを感じて、研究所のスタッフの絆も深まり良いことだらけのような気がします。

だけどこの時、私はこれを『とてもおかしな話』だと思いました。

それは私の仕事なの?

だって、数年後には私たちはみなここに居ない。

そういうことは、どうぞここに一生いる人たちでやってくだされば良いのでは?

私はそう、思ったのです。まぁそんなこと言おうもんなら年長の人には不評を買うことは分かっているし、雇用の業務の範疇であると言われればやりますが。

そう思うのも真理だろうと思います。

 

そう。任期制雇用の大きな失敗は、本人にも組織にもお互いに不幸を生み出しました。

若い人に、愛社精神、職場における絆の構築。そういったその職場のために頑張りたい!』という気持ちを持つ意味を失わせてしまったことは、とても悲しい不幸です。

『オープンキャンパス?』知りません。

『みんなで力を合わせて盛り上げよう?』知りません。

オープンキャンパスの成功は、次の職を得る採点基準にはなりません。任期制雇用の人たちにとって、その研究所が発展しようが衰退しようが一切何の関係もないのです。むしろ自分のキャリアとしては損なのです。そんな暇があったら実験の一つでも進めなくてはなりません。

そういうことに、なるのです。これもまた、とても悲しいことだと思います。

“居場所”だった場所を誇りにして

さて、ノーベル賞の発表時期にあたり、今後の日本の研究力の低落を憂いて長々と若手研究者の厳しい現実について書いてきました。一気に書いたから読みづらいよね😅すみません、お付き合いくださり嬉しいです。

 

だけどさ、研究者に限った話ではありません。

『居場所を保証されないと活躍できない』のは、誰にとっても真理であると思います。

 

少し前に、私のお友達の1人が話していた言葉がとても印象に残っています。

『そりゃそうだよ、居場所を保証してやんないと活躍できるわけないんだよ!』

 

そうなの。ほんまそれ。すごく同意したし、いろいろと考えさせられる言葉でした。だから今日の記事のタイトルにもしてみました。

ちなみにそのお友達は私より少し年配で(70代になったはず)、ぬいぐるみ会社を経営している社長さん。ひょんなことから知り合って、私がぬいぐるみ好きなことも相まって、会った時にはいろいろなお話を聞けています。

 

居場所が必要なのは、大人だって絶対そうなんだろうね。子供だったら尚更か。

安心して大局を考えられるのは、自分の足元に不安がないからこそでしょう。

良いパフォーマンスをしてほしいと願うならば、やはり大事にしてやるべきなのだと思います。

 

その上で、そこで育ったことを誇りに思い、さらなる飛躍を目指してほしい。

人を育てるということは、そういうことなのだろうと思いました。

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