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みなさんこんにちは✨
今日は娘の場面緘黙ついて、医療機関探しの経緯を記録しようと思います。
『場面緘黙』は、非常に難しい症状です。その症状の難しさゆえに対処の仕方も難しく、診ていただける医療機関は都市部においてもそう多くないという印象を受けました。たくさんの医療機関へ電話をしたし、何度もかかりつけ医には相談しました。理解があり、相性の良い医師を探すことの難しさ。そんな第一歩を経験したと思います。
児童精神科を担当する医師の少なさと症状の難しさが相まって、なかなか医療機関が見つかりませんでした。
都心部でさえそうであるので、地方部ではより少なくなるだろうことを考えると気が重くなりますね…。
医療機関を探して
様子を見てはいけない
娘の場面緘黙に関して、かつて私たちは区の保健センターでの“言葉の相談”というところに行きました。
しかしそこでも娘は口を開くことはなく、
何らかの難しさを抱えたお子さんであることは間違い無いです。
就学時健診でまた様子をみましょう。
そう言われた、この『様子を見ましょう』って怖い言葉だなぁと今の私は思います。
だってこちらは素人なのです。
区の保健師さんのような、“少しは知っていそうな人”にそう言われたら、
『様子見で間に合うのね!』って思っちゃうと思いませんか?(私だけ?💦)すなわちそれは、思考停止に繋がるのではないかと思うのです。
子供の発達に関することで『様子を見ましょう』と言われた際、おそらく親が取れるのは2択です。
- それでも自分なりに考え、動く
- 時間が解決するだろうと思い込む(=思考停止)
きっと多くの親御さんが前者を取ることを期待したいところですが、だけど親がその障害を予想していない場合や、心でまだ受け入れられなかったりする場合には後者を取ってしまうのではないかと思います。無理もないです。だってこちらは素人だから…。
ちなみに。
娘の場合、この春に動き出して良かっただろうと思っています。
今、娘は専門の児童精神科医にかかっていますが、初診時に経緯を説明した際、
就学時健診まで待って良いわけがないですね。
参考までに、どちらの区の保健師ですか?
と言われました。
様子を見ていて、取り返しがつかなかった時に誰も責任を取ってくれるわけではありません。辛い思いをするのは子供です。親が、自分の頭で考えて動くことがとても大切なのだと改めて感じた出来事でした。
児童精神科医が見つからない
さて、かかりつけの小児科医より紹介状をいただいて、私は早速その紹介された総合病院へ予約の電話を入れました。するとびっくり!
『児童精神科医の退職により、この4月から児童精神科は診られないのです』
とまさかの病院都合のお断り💦
まぁ、とはいえ仕方がないです。すぐさま私は紹介状を書いてくれたかかりつけの小児科医にその旨を報告、相談をして、『それならば、』と別の大学病院へ紹介状をいただきました。
私はすぐに電話をしました。しかしそちらでもまさかの
『4月から児童精神科医のシフトが決まっていません。決まるまではご予約は受けられない状況です』
という(一旦保留の)お断り💦こちらは急ぐので、それを待つわけにはいきません。
なんでやねーん。
どんだけ児童精神科医がおらんのじゃー!!
ちょうどその頃、(大人を診る)精神科医と話す機会があったので、世間話がてらそんな現状を話して意見をもらいました。
児童精神科は、精神科をやってる医師が専門トレーニングを受けて行っているのでそもそも母数が少ないのです。患者本人に加えて保護者とのやりとりも大変な場合があって、激務であるとも聞いています…。
なるほどねぇ。児童精神科医の数が少ないことも、なんとなく想像できる気がしてきます。
地方によっては、その県に児童精神科医は3人だけ、という県もあるようですよ。
そんな話も聞き及び、これはなかなか大変そうねと私とかかりつけの小児科医は向き合い腕を組んで、じっと考え込んでしまいました…。
場面緘黙は難しい
続いて、かかりつけの小児科医が『ここなら必ず児童精神科医がいるはずだ!』という都立の療育センターへ紹介状を書いてくださることになりました。
私たちの住まいからは少し遠方にはなりますが、それでも娘を診ていただけるのであれば私はどこへでも駆けつける気持ちでおりました。すぐに紹介状を書いていただき、私は予約のためにそのセンターへ早速電話をかけました。
初診予約をお願いします。子供の場面緘黙について診ていただきたいです。
すると『少々お待ちください』ということで、しばらく電話を待たされました。
少しして、医師と思われる方が電話に出られ、
すみませんが…、場面緘黙は非常に難しいのでこちらで診られるかどうか分かりません。
まずは一度来ていただいて、診られなければ他へご紹介させていただくということでも良いでしょうか?
そそそそんな…と、私はとても驚きました。
だって。児童精神科医が居る機関においても診られない場合があるのだなんて思いません。
だけどまぁ、まずは一度診ていただいてご意見をいただけるのであれば前進です。とりあえずはそのまま予約をとっていただくようにお願いしました。
しかし、私は不安でした。
診られるかどうかわからないと言う、経験の少ない医師の診察の言葉を、私は信じられるのか?
しばらく考えましたが、娘の辛い状況を打破するための手段としてはいささか心もとないのでは無いかと思いました。もちろん診られなければ他へ紹介してくださるとしてもです。診れているのか診れていないのかの判断は、こちらでは出来ないことだからです。
並行して、私はインターネットで検索をすることをし始めました。
東京都内で、HP上などで場面緘黙について触れている心療内科や精神科、場面緘黙当事者会の任意団体などから少しでも情報を得られないか、なんなら信憑性が低いこととは分かっていてもインターネット上の掲示板などでも手当たり次第に情報を得ようと集中しました。
そうして私はいくつかの医療機関のリストを作り、1箇所ずつ、電話で問い合わせることを始めました。
しかしそれも難航です。
『中学生以上のみ対象です』と言われてみたり、『小さい子の場面緘黙は難しいので、一度本人に会ってから診察できるか検討します』など、どこの医療機関でも次々と断られるか言葉を濁されてしまいました。
小児科のかかりつけ医は、区の保健センターに相談するようにも言いました。
使えるものは何でも使え、です!
そうして地道に問い合わせを進めるうちに、都内で、ようやく1箇所、
場面緘黙ですね、診れますよ、大丈夫です!
そう言ってくださる医療機関に出会うことができました。
必ず紹介状を持ってきてください。紹介状のない方の受診はお断りさせていただいております。
そうして私はすぐにかかりつけの小児科医に話をし、その医療機関の医師に宛てて紹介状を作成していただくことができました。
そうして無事に予約が取れて、ようやく初診が叶うこととなりました。ホッとしたような、しかし今はまだスタートラインに立っただけなのだと再び気を引き締める感覚を覚えました。
良かったです。
しかしね、こんなにも医師探し医療機関探しから大変だとは、私は全く想像しておりませんでした。
場面緘黙の克服は、私の想像以上に難路なのかもしれません。
それを独力で克服したのかもしれない私は本当に本当にラッキーだったのだと改めて思ったし、また、娘の場面緘黙の克服に向けては着実に一歩進んだことを実感できた、そんな医療機関探しだったと思います。
(:サイト上で医療機関名を掲載することはいたしませんので悪しからずご了承ください。私たちの経緯にご興味があられる方は、個別に連絡をいただけましたら対応します。)
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