みなさんこんにちは✨
私には12歳の息子と5歳の娘、2名の子どもがおります。
その彼らの年齢は実になんと7歳差。この二人は小学校も、中学高校も重なりません。同じ場所に一緒に通学することはありませんし、娘が中学生になった時に息子はもう20歳の大人です。世間一般ではこの二人は“歳の差兄妹”と言われるカテゴリに入るだろうと思います。
事実、彼らはこれまでそれぞれが一人っ子のように育っています。だけど親としては本当に本当に嬉しいことに、兄妹の関係は良好です。兄は妹を可愛がり、妹は兄を心から尊敬していることを日々感じます。
妹?めっちゃ可愛いけど?
にーにが世界で一番かっこいい!
そんな家族及び兄妹として非常に良い関係を築いている二人ですが、彼らの間には年齢の近いご兄弟に見られるような、発達の上での関わり合いはこれまでほとんどありませんでした。
そらそうだ。兄が妹に何かを教えてやることは多々あれど、この二人が同時に同じ物事を学ぶ機会は少ないだろうとは思われる😅
だけどそんな我が家でも、少し前に、この二人が協力して一つの物事を学ぶという、そんな出来事がありました。
そのきっかけは、娘がこの秋から通い始めた幼児教室の課題でした。
蝶結びをマスターせよ!
娘がすごい剣幕で願い出た
私の娘には場面緘黙という障害がありますが、この11月より、彼女はひょんなことから小学校受験を強く意識した幼児教室で学ばせてもらうことになりました(↓)。
入室前やその直後こそ、私はすごく心配で、娘を連れて行きはするけれどずっとハラハラしどおしでした。挑戦をしたいとは思ったものの、続けることは難しいだろうと正直なところ思っていました。障害のある子が、文化度の高いご家庭で熱心に育てられてきたご子女たちと一緒に過ごしていくのです。適応できればそんなに素晴らしいことはないですが、却って自信を失くすことは絶対に避けたいというのが私の素直な気持ちでした。
そんな私は、もしも娘が『もう行きたくない』と言った時に備えてと、こんなことまで教室に聞いてしまっていたくらいです😅
あの、大変不躾ではありますが、入室してすぐに『やっぱり通えない』となった場合には、お月謝の返金などのご対応をしていただくことはできますか?
(↑本当に不躾でお恥ずかしい話です。でも、1期分の前払いで、決して安くないお月謝ですので…😓)
しかし娘はそんな私の不安に反し、今もとてもイキイキと、もちろん困難に直面することも起こりましたが、それでお休みをしながらも今も楽しそうに教室に通わせていただくことができています。
他でも無い親である”私”が娘を率先して“できない”と思い込んでいたのだと、反省する気持ちも湧いています。だけどまぁ、それもまた、親であるからこその気持ちでもあるとも思っています。
さて、これはある日のそんなお教室からの帰り道。
学習の終わり時間に迎えに行った私に会って早々に、娘はすごい剣幕で、畳み掛けるように言いました。
お母さん!娘ちゃん、ちょうちょむすびを練習したいの!
今日はちょうちょ結びがある制作があったのに、娘ちゃんは、やったことがなくて難しかった!だけど隣の子はできていたんだよ。だから娘ちゃんもぜったいできるようになりたいの!
そそそ、そうなのかーー!!!年中時点で、ちょうちょ結び…結構高度なことをやっています。私の時代からは想像ができない難易度です😰
とりあえず大人からも話を聞きたく、私は教室の講師の方にその時の状況を聞きました。
娘ちゃんはちょうちょ結びができなくて困っていたみたいなので、私から声をかけて今日のところは固結びをすることで制作を仕上げました。それでも制限時間以内に制作を完成できていましたし、全く問題はありませんよ。
驚きました。おそらくですが、我が家ではこれまで蝶々結びをやらせたことも、見せたりしたことさえもないはずです。同学年のお子さんはすでに身につけているものなのでしょうか?
実際は、この年齢ではちょうちょ結びはまだ難しくて当然です。年長さんになったらできるようになると良いくらいの目標ですから、焦らなくて大丈夫です😊
わかりました。徐々に取り組んでみたいと思います。
本当に、焦らなくて大丈夫ですからね。(←念を押された🤣)
はい!頑張ります!(←そうじゃない🤣)
ほえー。難しいことをやっているもんだ。
だけど娘が教室での学習を通して『自分ができないこと』に気がついて、『やってみたい、出来るようになりたい』という思いを抱き、それを自ら口にすることは素晴らしい進歩だと感じました。娘は伸びようとしています。幼児教室で、本当に前向きな刺激を受けているのだと思いました。
私と娘はできるだけ早いうちに練習をしてみようねと話しながら、前向きな気持ちでワクワクしながら帰りました。
兄も出来ない、蝶結び
とはいえ、蝶結びなんてどうやって教えれば良いのだろう?🤔私自身はササッと結んでしまえるけれど、それが果たして“正しい手順”かなんて知りません。独自のやり方で教えてしまってもまずいだろう。
ここは兄も巻き込むべしだな。私一人では手に負えまい。
ただいまー。息子、妹の課題を手伝ってくれる?蝶々結びの練習だよ。
っていうか、そもそもあなたは蝶々結びはできるのかい?
は!?何言ってんの!?できるに決まってるでしょ!
だよねー。ちょっと妹に教えてあげてよ。
良いけど…
私はとりあえず手近なところで目に入った紐(キッチンにあったタコ糸。焼豚を作る時に使うやつね🤣)を持ってきて、息子に蝶結びをさせてみました。
あれ?できた…かな?
そう言って息子が結んだ蝶結びは、ものすごくいびつで不格好です🤣いやいや、これは出来てないわ🤣
いやいやあんた、これは正しく結べてないよ。
そもそも靴紐は蝶結びでしょ?どうしているの?
そういえば、息子はつい最近まで靴紐を結ぶことが出来ませんでした。とにかく彼は不器用なのです。
だから息子にはずっと子供用のマジックテープのスニーカーを履かせており、足のサイズばかりが大きくなって子供用では間に合わなくなった時には(なんと今では28.0cm!)大人用のスニーカーを買う時に大いに心配をしたものです(↓)。
この時は結局、息子が靴紐を結べない問題の解決案として、私が“伸びる靴紐”というゴム製の紐(百均で売っていますよ👍↓)を買ってきて、あらかじめギューーッと結んでおくことで対処をしました。これはなかなか解けなくて、とても良い感じです👍
それからしばらく経っているけど、靴紐問題はどうなったのだ?
うん、実は今もできないんだよね。靴紐は、ぐちゃぐちゃっと適当にやってすませてる。
わかったわかった。良い機会だから、二人で一緒に練習してよ。
そうして帰宅後から私が夕食の支度をする間、兄と妹は二人でテーブルに向かい合って、あーでもないこーでもないと話し合っている様子は本当に微笑ましいものだと思いました。
頼りになるのはYouTube
どうしても結び目が縦になる!それに緩い!
お母さーん、焼き豚の紐(←タコ糸)は細くてやりづらいよ!何か他の紐はないの!?
はいはい、ちょっと待っててよ。確かに焼き豚の紐はあんまりだよね、ごめんごめん🤣
私は以前に娘の巾着を作った時の、手芸用の紐の余りがあったことを思い出しました。裁縫道具を引っ張り出して、ほらあった。
息子は空き箱を持ってきて、この紐をセロハンテープで固定して、練習道具を自作しました。素晴らしい工夫だ、さすが兄🙌
お母さーん、YouTubeをつけてもいい?
オッケー。それは良い案だね。良い動画があるといいね。
YouTubeをつけるとびっくり、練習動画があるわあるわ(↓)。さすが現代っ子は、教材を探すときの着想の仕方が昭和の私とは違います。息子にとっては、靴紐の結び方の動画もとても参考になるでしょう。
これが、本件の勝因でした。
息子が作った空き箱装置とYouTubeの解説動画がバッチリとハマり、みるみるうちに二人とも蝶結びの基礎編を習得していったようでした。
娘はそれから何回も、その練習装置で結んでは解き、結んでは解きを繰り返しました。
息子も概ね満足したのか、晴々とした顔をしていました。
できたー
え、こんなに綺麗に結べるの?
職場から帰宅してきた夫もびっくりです。
すごいでしょ。兄妹二人だけで協力して習得したんだよ。私は紐を出しただけ。びっくりしたよ。
すごすぎる。息子も偉い。娘ちゃんも、頑張りたいっていう気持ちが湧いて自分の力で頑張ったんだね。
娘はとても満足そうな様子でした。
私が学んだこと
そんな一連の様子から、私にも学びがありました。
まず、『できないこと』『知らないこと』は決して悪ではありません。そういうものに出会ったときに何より重要であることは、娘が自ら『やってみよう、取り組んでみよう』という前向きな気持ちを持てるかどうかだと思いました。
さらに今回は、兄妹で協力してくれたのも良かったのだろうと思ってる。私が二人に教えたのでは、押し付けになってしまったかもしれません。娘はともかく、息子とはバトルになったかもしれません😅それを避けられて良かったです。
今回は、『蝶結びを学ぶ』という、言わばただそれだけの極めて単純な課題でした。
だけど私は、知らないことに向かってワクワクしたり向上心が持てる気持ちを大切にしていきたい、そんなふうにこれからも彼と彼女を育てていきたいと思いました。娘の場面緘黙の障害や、息子の特性と不登校だってなんのそのです。特に息子の場合は1年間ほど中学受験の勉強をするという負荷をかけたので、『知らない』=『不出来、悪』という先入観を持たせてしまったかもしれません。それは今は反省している部分でもあります。
だけどそんなことを乗り越えて、今はより前向きに知ることを楽しんでいく生き方を教える方が、計り知れない価値がある。これからはより強くそれを意識して過ごしていきたい。
改めてそれを強く感じた、これはそんなエピソードでもあっただろうと思います👍
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