みなさんこんにちは✨
我が家の不登校息子も、今週には小学校の卒業式を迎えます。
とにかく不登校の状態が長いので、彼はどうやら卒業式にも無関心な様子です。いや、少し話を聞いてみれば彼は無関心という訳ではなく、『可能であれば是非とも行きたくない』と考えていそうだともわかりました。その理由としては、こんなよう。
今更どんな顔をして(同級生に)顔を合わせればいいわけ?出来るだけ行きたくないよ。
少し前、息子は近しいお友達であるR君とS君にその件を相談したいと話しており、短時間ではありましたがその3人は顔を合わせて遊んで来たとのことでした。
自分がやりたいようにすれば良いよ。
息子の卒業式への参加について、彼らはそう話してくれたとのことでした。
クラスメイト側からは、久しぶりーって感じるくらいで、他に何も思わない。別に嫌な雰囲気にはならないと思うけど。
そうだろうなとは思います。だから、まさに自分で決めたら良いのだと話してくれたとのことでした。
ところで私もここしばらくは、息子の支援者の方や、信頼しているママ友だったり不登校経験のある私の実弟などにも話を聞いて、自分なりに考えを広く持とうとしてきました。
色々な人に話を聞きましたが、卒業式ひとつをとっても色々な考え方があるのだなぁと感じています。
節目だからね、頑張りどころだとは思うよね。
式に行かないとしても、きちんとスーツを着て写真を撮るだけでも“卒業した感”は出るんじゃない?
そうだよね。私は誠に勝手ながら、学校に行きづらいという息子の気持ちを差し置いて言えば、私はこの方と同じ意見を持っていました。
嫌ではあろうが、ここは頑張りどころの一つだろうと思っています。もちろん式には行かないとしても、何かしらの自分なりの区切りをつけて欲しいと思っています。
一方で、息子のお友達の都合を調整してくださった彼らのママたちはこんなふうに私に話してくれました。
個人的な考えなんだけど、私は卒業に心を乱されるくらいならば、中学入学の新生活に向けての心の準備へと気持ちを切り替える方がいいって思うよ。
いつか将来振り返って「(卒業式に)行けばよかった」の後悔もあるかもしれないけれど、反対に「行かなきゃよかった」のリスクもゼロではないよ。
Naomiさんの気持ちはわかるよ、親としてはたとえ式に参加しなくても証書は受け取りに行って欲しいって思うものよ。
だけど今息子君が悩んでいるということは、勇気が出ないのか、もしかしたら(式に行くことを期待している)周りの大人に気を遣っているだけとも察せられるね。
決めるのは本人だよって言って、待ってみるしかないんじゃない?
なるほど。
確かにもはや過ぎ去る卒業式より今後の新生活の方が重要です。つまり『卒業式に行けばよかったなー』は笑い話になるけれど、『行かなきゃよかった』は笑い話では済まない可能性があるのだという意味でしょう。また、周囲の大人の期待などで気持ちを決めることもないと、息子の立場に立ったご意見なのだと思いました。
ちなみに、“多少無理をしてでも行こう派”ももちろんいました。
それは実際に不登校を経験している私の実弟であり、当時の彼は卒業式には行きませんでした。
行けるなら、行った方がいいとは思う。これは俺の経験からそう言える。あいつ(←息子)にも直接話すから、今度都合のいい時に電話をくれる?
そう言ってくれて、私は息子と弟の都合を合わせ、ある夜に少し話をさせてもらいました。
小学校を卒業をしても、お前はこれからも同じ地域で生活していくんだ。卒業式を避けたからといって、今後近所でばったり同級生に会うことは避けられないことなんだよ。
そう話を切り出した弟は、今ではきっと乗り越えているとはいえ、複雑な思いを抱えたのだと思いました。彼が貴重な体験談を私の息子に伝えてくれることに、私は大きな感謝を感じました。
俺も、そうだった。
だけど俺の同級生は、少し大人になって街で会っても本当にみんな普通なんだ。『久しぶり、今何やってんの?』って普通に会話が弾むんだ。その時に、なんだか自分だけが気まずい思いをしていたことがずっと自分は残念だった。
確かに今は気が向かないだろうし、大変だという気持ちも分かっているよ。だけど周りは自分ほど気にしていないものなんだよ。卒業式にはぐっと耐えて顔だけでも出して、大人になったらまた遊ぼうって口約束でもしておいで。そうするといつかまた、気持ちよく会えると思うんだよ。
もちろん、決めるのは自分だ。だけどいつか「行って良かった」と思う日が来るだろうと思う、そんなおっちゃんの経験は話しておくよ。
息子も色々な人の話を聞いて、きっと自分なりに考えたのだと思います。
教育相談を担当してくださっている臨床心理士さんは、こんなふうにおっしゃいました。このご意見に、私も深く納得しました。
卒業式への参加は、どのような形をとっても何かしらの想いは残ってしまうのが実際でしょう。
だけどどうか、彼にとってこの経験が成功体験となることを願いたいです。今の彼が小学校と気持ち良くお別れできれば良いのだと考えて、やり方を模索してはいかがですか?
小さくとも、これを彼の成功体験のひとつにしたい。どうかこの卒業が、今後の彼の成長に糧になるような経験となって欲しい。
そんな視点に、私はハッとさせられました。
これまでの私には、そんな視点は抜けていたなと感じました。
成功体験という、自分に自信が持てる結果になれば、卒業の形なんて本当に何でも良いじゃないか。
今の私はそんなふうに捉えながら、息子の決断を待ちたいと思っているところです。
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