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ギフテッドはすごくない、支援の対象という認識を

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成人ギフテッド母の成長記録

みなさんこんにちは✨

前回の記事でも少し触れましたが、

世の中にはどうも“ギフテッド”という単語そのものに誤解や偏見があり、ともすると自慢とか高慢とかの意識を含んでいそうだと嫌われる方もおられるということは、私もなんとなくは感じています。そしてそれは、以前からずっとあるのでしょう。

困難を抱え、学齢期には学校にも馴染みにくい:そんな彼らを言い表す何か他の言い方はないものかしら。

『優秀なんじゃないんですか?』
→いえ、私は息子を優秀ですと言ったことはないはずですが。

『本当に優秀なら他者への共感や配慮もできるはず、そういうことができないのならギフテッドとは違うんじゃないですか?』
→だから、優秀じゃないんだって…(もはや神格化さえされていそうな勢いだなこりゃ、そもそも彼らは所詮子供だぞ?)

どうにもこの単語には、“万能に優れている人格者”とか、そういうイメージまでもついて回っているようにさえ感じます。一体何が原因だ?🤔

また、少し前のことですが、私はこのように仰る方ともお話したことがありました。

以前にお話した人
以前にお話した人

うちの子はギフテッドではないと思います。飛び抜けて優秀ではないし、学校では問題ばかりで…ギフテッドなんておこがましいです。

…やっぱり何か、他の言い方というものはないのでしょうか?😢

ええ、まさにその困っているお母様さえもが“おこがましい”と感じてしまうその心が、十分に社会の中の誤解や偏見の存在を示していると感じます。おこがましいって、なんですか?

社会適応に困難を持つ高IQ群という人にも、何かしらの診断がつくといいのにな。

私としては、高IQもまた障害であると捉えています。世間におけるイメージも、そちらの方へシフトしていってほしいです。

障害とは、なんでしょう?確かに彼ら彼女らにパッとみて分かる機能的な欠損があるわけではありません。障害を“Impairment”ととらえる「個人モデル」の見地もあれば、“Disability”ととらえる「社会モデル」の見方もありますが、私の息子のような資質を持つ方々にとっての障害は後者でしょうか。(こちらもとても良い書籍でした。中学生向けですが大人もぜひ↓)

先程の「おこがましい」と言われた当事者の保護者の方もそうですが、彼ら彼女らもまた、社会の中で支援を必要とする人たちであると捉えてくださる人が増えていくと嬉しいです。

彼らは、出来ることは(見方によれば)人並み以上かもしれないけれどそれも「目を見張るほど突き抜ける」って言えるほどでもなさそうなケースが大半で、むしろ他がポンコツ過ぎたり(←まさに、笑)アンバランスな不安定さを抱えていて、彼らの行動原理やモチベーションが学校や社会の中の大多数:いわゆる“普通”と合わないことが重なるばかりで、自己肯定感が育たない

私の息子は、まさにそんな子供です。

こちらの書籍におかれましても、「90%以上は天才ではない」と書かれているのは本当にそうだと思っています↓

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“ギフテッド”という単語に誤解や偏見があるのならば、そのような人や子供のことをそれ以外でどういうふうに表現すれば良いのだろうか。

“ギフテッド”という単語に誤解や偏見があったままでは困ります。本来はそのような困難を抱えてきたお子さんにこそ適した支援や教育体制が必要とされるはずなのに、統一の見解が得られていないワードの使用そのものが、すなわちそれをギフテッド支援やギフテッド教育と言った途端に必要な人への必要な支援が届かなくもなるでしょう。

ジレンマですね。

どうか彼ら彼女らがいわゆる“普通”の社会の中で士気阻喪してリタイヤしてしまわぬように、どうか彼らが彼ららしくイキイキと健やかに生きていけるようにと、ただそれだけを望みたいと願うばかりなのですが。

 

繰り返しになりますが、“ギフテッド”は優秀という意味合いなどではありません。それは今は障害とか疾病のくくりではないけれど、特有の不安定さや困難を内包する単語であると思います。

また、彼らの頭脳の特性からは深く深く考え込み過ぎてしまうという面もまた大いに厄介です。

それについては実際に、ギフテッドに関する書籍をお読みになれば気づかれるだろうと思います。

複数の書籍の中にはどこかに必ず自殺のことや、如何に自殺をさせないかとかにも言及される(↓)。親としては極めて切実な課題です。

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また、ご存知の方も多いとは思いますが、研究者によるこのような研究報告も極めて衝撃的でありました(↓)

(内容抜粋:自閉症を有する子供のうち、IQ120以上のケースでは平均的なIQの子供と比較して6倍以上自殺念慮を持ちやすい。それには認知能力の高さが大きく関与している。)

これについては“実存的うつ”や“積極的分離”というキーワードが関連してきそうですが、ご興味のある方はぜひ学んでみてください。

学術的な研究成果のみならず、かつての偉人や多少風変わりな人は短命だとか、そんなような印象が私たちの中にはないでしょうか?もしくは、薬物依存などの自己破壊的な行動に走りやすいというのも同じことかもしれません。

実存的うつそのものは、人生の折々においてだれもが足を踏み入れ得る『沼』のようなものの一つですが、認知能力のより高い人はよりその沼めがけてまっしぐらになることもあると、そういう理解かもしれません。(こちらの書籍にも「青い悪魔」「黒い犬」などの表現を交えて鬱に関する記述が多数ありました↓)

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幸いなことに(?)、私の息子に関しては、今のところはそのような希死念慮などを表出するような素振りは全くありません。

ええ、我が家の家訓の一つはまさに『親より先に死ぬべからず』としてありますから😎👍病気や事故など仕方のないケースっていうのがあったとしても、『10分でいいから待ってなさい、何があっても絶対にお母さんが先に死ぬ。あなたたちを見送るなんて私にはどう考えてもできないのだから。』と口うるさくも言い続けてきましたし。(←まぁ半分冗談ですが、かなり本気)

しかしながら、私の息子と同様に高IQかつ難しさを抱えるお子さんを持つ少なくない保護者の方からこのような話が頻繁に聞かれることが実際です。本当に、どうしたらいいのかと思います😭

Mさん
Mさん

昨日突然、20歳くらいになったら安楽死したいと言われました😭

Sさん
Sさん

うちは安楽死できる国をすでにリサーチしてあるそうです。自殺だと迷惑をかけるからと。

たとえ死にたいと思いながらも生きてさえいてくれれば良いのだよ。親のささやかな願いだよ。

 

本当に、ギフテッド児とは難儀なものだと思います。だれだ一体、彼ら彼女らを“優秀なんでしょ?”と妬む奴は😢

彼らはさ、発達障害にも酷似した強い個性と特性を持ち、心身にアンバランスさも内包し、幼い頃から叱責されたり、学校や社会で違和感のような気持ち悪さを積み重ね、そうするうちに不適応者のレッテルを貼られることや自分で貼ってしまったり、

生来の深い思考と認知力は、子供の心においてさえも希死念慮を湧き上がらせてしまうとか、

そうして精神障害などのような、二次障害を起こしてしまうことも稀ではないという人たちです。

なんでだろう、あの“ギフテッド”って言葉に関するキラキラ感は一体どこから来たのだろう🤔

“おこがましい”と言われるようなものでしょうか?

それとも、羨ましいですか?自分がもしなれるなら、ギフテッドに是非なりたいですか?子供がそんなギフテッドに生まれてきたら自慢として話しますか、できますか?学校に馴染みたくても馴染めないで、死にたいと思いながらアンバランスに生きられますか?

決してね、おこがましいって言われるような、そういうものではないと思うよ。

彼ら彼女らは、幸せに生きていくには理解のある大人による適切な保護と支援が必須である子供達なのだと捉え直し、どうか一緒に支えていってくださる方が増えていくことを願っています。

 

繰り返しになりますが、彼ら彼女らの大半は『すごい』とか『優秀だ』と言われるような子供ではありません。(←私の息子なんてダンゴムシかと思うほどの生活です😅)

それでも。

何かの巡り合わせが訪れれば、私もそうであったように、そんな困難を持つ彼ら彼女らであったとしてもそれなりに幸せに生きていくことは可能なわけです。

一朝一夕には行かないでしょう。だけどそんな、偏っているけどちょっとだけ性能の良さそうな頭脳を持つという彼ら彼女らの生きづらさの障害部分=社会的な障壁を少しずつでも変えていきたいと思うことが私なりの希望です。

ーーー書籍紹介等ーーー

↑:死について考えるギフテッド児のお母様から勧めていただき知りました。死の概念が議論される良書ということです。私も拝読してみたいと思っているところです。

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↑:思い返せば、私自身も思春期の頃に上記2冊を小遣いで買い、学校にまで持参してひたすらに読んでいた時期があったとハッと記憶が蘇りました。親には心配かけたかもな、何も言われなかったけど。今となればそれも全て過ぎた話ではありますが。

↑:「家族」がテーマになるKaien特別セミナーが明日に開催されるそうです。勉強になりそう。

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