みなさんこんにちは✨
今朝、たまたま見たテレビ番組で”見過ごされてきた大人の発達障害”という特集が放送されていました。
情報発信の観点においてとても良く出来ており、また、社会の理解不足を浮き上げたという点で素晴らしい番組だったと思います(↓)。
話が噛み合わない配偶者
特集ではまず、”うまく話が噛み合わない”配偶者との付き合い方に悩む人たちの相談会が取り上げられていました。
内容は様々であり、主に”夫の問題”として取り上げられていたことには偏りがありましたが、いずれの奥様方は頭を抱え精神的にも追い詰められた状況の様子。
例えば、夫に対する
「ちょっと!部屋が散らかっているじゃない!(だから片付けて欲しい)」という話が伝わらないとか、
「私の体調が悪いのに平気で仕事に行こうとするなんて(心配じゃ無いの?)」というエピソードが紹介されていました。
私も、うんうんと頷きながら見ておりました。
私も半年前に息子の発達障害が分かるまでは、息子に対して「ちゃんとしてって言ったでしょ!」とか言ってたし。
「ちゃんと」とか、わかんないんだよね。私も苦手だし。
そうだろうなぁ、定型発達(いわゆる”普通の人”)には想像が及ばないよなぁ〜と思いながら見ていて、でも大部分はこちらの態度を変えることで解決しそうな問題のようにも見えるからもったいないなと思いました。
発達障害を知り、理解することでお互いに楽になるだろうにな。
私も実際に息子に発達障害があることが分かり、彼の特性について理解しようとした時から息子を動かす工夫の仕方があるとわかったし、日常生活も徐々にスムーズになってきていることを実感しています。
大人になり発達障害があることがわかった出演者
特集のゲストには、柳家花緑さんという落語家の方がいらしていました。
この方は大人になり落語家という職業に就いてから発達障害(学習障害の一つの識字障害)があることが分かり、障害の部分をご自身で工夫をしながらカバーしてこられたと話されました。
この方のお話がとても良かったです。
「自分の特性がわかって、いわゆる”取説”ができたことで行動を変えることができた」とお話され、
実際に行動を変えてうまくいった例や工夫の仕方、その結果今は日常生活が上手く回っていることを分かりやすく紹介されました。
私にとって「やっぱりそうなんだ、息子に対するサポートの方向性は間違っていない。」と前向きになる素敵な情報でした。
NHKオンデマンドで配信されたら、また見直したいと思います(↓)。
浮き上がった発達障害に対する理解の悲しい現状
番組を見ている人からのコメントが現実なのだろう
またこの特集の最も良かった点は、発達障害に関する社会の理解不足を浮き上げるところまでを報じたところかと思います。
特集の中でちょっとずつ発せられる疑問。
それが、発達障害に対する理解の現状なのだろうと感じました。
「大人でもあるんですか?」
発達障害は子供の問題、と捉えられていることが浮き上がりました。
発達障害は、先天的に持ち合わせた脳の働き方の違いが原因であり、治る/治らないといったものではなく、生涯その特性と付き合っていくものです。
やる気や根性の問題では無く、親の育て方や躾、愛情不足とも無関係です。
このコメントで、発達障害を抱える人がそのまま大人になっただけなのに、「大人なのに」「大人のくせに自己管理もできない」という言葉で表されていることが現状であると示されました。
私の息子も、昨年に気づかずそのまま大人になったらきっとそう言われていただろうな、と思うと息子の発達障害に気づいて本当によかったと思いました。
「なんでも発達障害のせいにしたら楽だよね」
昔は個性、今はちょっと外れると発達障害と言われる。
確かにわからんでもないです。でも私はこのコメントを見て、ショックが大きかった。
発達障害があろうとなかろうと社会には守るべきルールがあり、我慢をしなければならないことはたくさんあります。
しかし、発達障害だからそれをしなくて良い、という逃げの理由をつけるためにこの番組は報道されたのでは無いはずです。
定型発達の人には実感としての理解が難しいかもしれないけど、
障害のためにできることとできないことがある。それでもこんな努力と工夫で乗り越えられる。ということを報道しているはず。
大きな誤解です。
発達障害で困難を感じている当事者に対して、努力をしようとする気持ちを挫くようなコメントがあることをとても悲しく思いました。
他にもいろいろ気になった点はありましたが、今日はこの後用事があるのでこの辺までにします。
今朝の特集は、発達障害を持つ人のおかげで困らされている人の話、発達障害を持つ本人がが困っている話のどちらも取り上げており、非常によく構成された番組だったと評価しています。
定型発達の人もどうか自分の常識で決めつけず、そういう人もいるんだ、くらいに思ってくれたら良い。
息子が成長する社会の理解が一層深まっていくことを期待します。
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