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最近読んだ本: コンビニ人間

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発達凹凸特性と多様性

みなさんこんにちは✨

最近私が読む本は、すっかり発達障害に関する書籍が大半となりました。少しでも息子を理解し支える助けにならないかと思い、色々な情報を集めています。

それが最近、同じ本を2回注文したりすることなども出てきました💦本が届いてから読むうちに、「あ、これ読んだわ、うちの本棚にあるやんけ」って気づくのは悲しい😭

そこで、読んだ本は何らかの形で記録しないといけないなと思いました。

せっかくなので少しの感想を添えて書いていきます。

今日はこの本(↓)。

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間/著: 村田沙耶香

この小説は第155回芥川賞(2016)を受賞し、様々な言語に翻訳されています。

当時は多くの報道があったので読まれた方も多いのではないでしょうか。

私はこれまで未読でしたが、そういえば当時、精神科病棟に長期入院している私の実母が「読みたい」と言ったので買って送ったことがあったなぁと思い出しました。私の実母は本を読むことが好きで(というか、入院中は本を読むか新聞を読むかしかすることがないらしい)、その選択には○○賞受賞などが付いていると非常に選びやすいようです。母は受賞作であるとか週刊誌で紹介されていた本をよく「読みたい」と言ってきます。

私が今更になりこの本を読んだのは、発達障害を抱えるお子さんをもつママ友からの話がきっかけでした。

職場の上司が「全く理解できない」と言っていたので借りて読んだんだけど、私が読んだらこれは発達障害の人のリアルだった」と。

「短いしすぐ読めるよ」ということで今更ながら注文し手に取る運びとなりました。本当にあっという間に読めました。

 

当サイトではあらすじ等は省略します。

読み終わった最初の私の感想は、

よくこの作品が芥川賞を取ったものだ…

と驚いたことでした。

この作品に登場する主人公の女性ならびに白羽さんという男性は間違いなく発達障害を抱えています。

主人公は広汎性発達障害またはアスペルガー症候群の特性がありそうです。

主人公は物を見る視点は大多数のいわゆる”普通の人”と大きくずれているし、コミュニケーションにおいても表情や文脈の中から他人の意図を自然にうかがい知ることができません。おそらくこの作品を読んだ大多数の人は、登場人物に気持ち悪い人という印象を持ったのではないかと思います。しかもその気持ち悪さは最後まで解消されません。

しかもこれは、もともと発達障害をテーマにして書かれた作品では無い(作品中に発達障害という言葉は一度も出てきません)。

多くの人に受ける作品では絶対に無く、”普通”の人から見たら気持ち悪い人間を主人公とした作り話が、何がどのように評価されて芥川賞を受賞するに至ったのかが私は非常に不思議でした。審査する人の中に発達障害に明るい人がいたのかな?とか思ったり。

 

不思議だったのでちょっと調べてみると、紀伊国屋書店のサイトでは、本作品が『現代の実存を問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説』と紹介されていました。

なるほど。正常と異常の境目か。的確な表現かもしれません。

芥川賞の選評の概要サイトにおいては、『「現実を描き出す」それは小説が持つ特質であり、力だ』と評されていました。

なるほど。気持ち悪いかもしれないけど確実に存在する現実をそのままに描き出したという点ではこの作品は素晴らしい出来栄えです。作者も天才的な才能を持つ方なのだと思いました。

 

主人公の女性と、白羽さんという男性に発達障害の特性があるであろうことから、私はこの作品をどうしても息子を思いながら読みました。

主人公の女性は、子供時代の数々の”気持ち悪がられた”経験を糧にして、”普通であること”や”社会的常識”を学ぶことで社会に適応して生きています。

また、この主人公の特に素晴らしいところは、経済的に自立していることです。ちょっと変わったところがあるかもしれないけど、”自立している”ということは本当にすごい。

私は息子に発達障害があることがわかったとき、明確な不安として持ち上がってきたことの1つは「この子は働いて自立することができるのだろうか」ということでした。

息子は知的障害は伴っておらず、幼い頃から勉強はよくできる方です。実際に彼の知能指数は同世代の平均よりもかなり高い。

そんな息子に親として知識と学歴を備えさせてやることは可能だと思いますが、それは経済的な自立とは全くの別物です。

今回彼の発達障害がわかったきっかけとなったような”大きな環境変化”(息子は新型コロナ感染症の流行がきっかけでした)が、もし彼が大人になった時にまた起こったらと思うと不安でなりません。

(「発達障害に気づくまで」のカテゴリをご参照ください↓)

そうなると、彼は仕事に就いていたとしても再びパニックを起こすことになるかもしれず、その継続がすごく難しくなるのではないかと想像してしまいます。

先日何かの媒体で、発達障害がある子を東京大学に進学させた、という記事を読みましたが、私は『それが自立につながる保証はどれくらいあるのだろう?』と考えてしまいました。(もちろん進学は何かのきっかけを得るチャンスを増やし、進路の選択肢が増えることは自立の確率を高めるものだとは思います)

そのような不安が私の背景にあったため、書評で『正常と異常の境目』と書かれている”異常”側の主人公が経済的に自立していることに私は安心と尊敬の気持ちを感じました。

主人公の親御さんやご家族は彼女の”異常”な面ばかりが目についてしまって気が休まらない様子でしたが、子育ての目標を達成した素晴らしい親御さんです。私もこうありたいと思いました。

また、私は息子に発達障害があることがわかった時に感じたもう一つの不安は、「この子は好きな人を見つけてコミュニケーションを取って、結婚したいと思う大人になるだろうか」ということでした。

この本の主人公もまた、年齢が上がるにつれて”より普通であること”を要求されていきます。具体的には”恋愛すること”や”結婚”、”安定した就労形態”が要求されていく。

もちろん誰にも迷惑もかからないので結婚しなくても構わないのですが、私は結婚して家族を持つ”普通の”幸せを経験しているので息子にも、一つの幸せの形としていつか家族を持って欲しいと願ってしまいます。

しかしその”普通”を要求されるようになった時に、発達障害を持つ人が感じる困難をこの作品ではすごくよく表していたと感じました。

 

この作品はまさに、発達障害を抱える人のリアルでした。

ただ、そこに1人の人間が生活する様子がリアルに描かれています。「気持ち悪い人」と終わらせるのではなく、相互理解が得られると良いと願いました。

『現代の実存を問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説』

『「現実を描き出す」それは小説が持つ特質

なるほど、さすが専門家の選評です。読み終わった翌日になって、本作が大きな賞を受賞をしたことが大いに腑に落ちました。

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