みなさんこんにちは✨
今日は土曜日というわけで、興味のない人にはすみません。久しぶりに親子登山の心得なんかを書いておこうと思います😊
実は最近、私にとって大変嬉しいことに、“子供と一緒に山登り”について質問を受ける機会もあったりします(頻度は少ないですが、それでも私に聞いてくれることが嬉しいです🤗)
いっそう春らしくなってきましたからね〜。
きっと季節が巡り、小さかった子供が大きくなり、だいぶしっかり歩けるようになってきたなというお子さんをお持ちの親御さんが、
『子供と一緒に、高尾山でも行ってみようか!』
と思う機会が増える頃なんだと思っています。
山歩きは良いですよ。親子で同じ山頂を目指し、同じ景色を見て、子供の成長を感じながら素晴らしい経験をたくさん積むことができるのです。
さて、今日はそんな親子登山の事前準備で大切な、“ラストコンビニ”の重要性をお伝えしたいと思います。
ラストコンビニの場所の把握は超大事、生きるか死ぬかに関わると言っても過言ではないと言いきれます。
登山に興味にない方はすみません。読みたい人だけ読んでくださいね👍
ラストコンビニを見逃すな
ラストコンビニとは
『ラストコンビニ』
カッコいい呼び名ですね〜。ラストサムライみたいでしょ。
この“ラストコンビニ”というのは、まぁ、普通のコンビニエンスストアのことなんですが、
登山口に向かう道中において、それを見逃せば食料飲料はもう絶対に手に入らないという
“最後のチャンスとしてのコンビニ”のことを指す、重要な登山用語でございます。
当たり前ですが、山の中は街ではありません。
一歩山に踏み入れた先には、ショッピングセンターはありません。
だから食料も、飲料も、おやつも着替えも子供と自分の身を守る全てのものを背中に背負って入山しなければ危険です。
その、まさに最後の砦となるのが“ラストコンビニ”というわけです。
大事ですね、場合によっては命に関わる大問題です。必ず覚えておきましょう😊👍
ラストコンビニを見逃した達人の話
ラストコンビニの重要性をお伝えするために、私の知人(←山歩きの達人)から聞いた失敗経験(遭難)を紹介したいと思います。
その知人は、私と同世代の男性です。お若い頃から登山に親しみ、その健脚ぶりはかなりのものです。彼の健脚ぶりは、夏のある朝3時に起きて『晴れていそうだから』と富士山へお散歩がてら行っちゃうことからも伺えます。
家から富士山まで車で3時間くらいなんで。
ぴゃっと登って往復5時間くらいかな?
夕方には家に帰って来れるスケジュールで富士山へいってくる感じです。
富士山というのは、健康な大人でも1泊2日で行く山なのです。
最短の富士宮ルートでがんばってもコースタイムは往復9時間。あなたはその半分の時間で行って帰って来るってか!?
八ヶ岳連峰の全山縦走で20時間くらいですね。
とまぁ、そんな健脚ぶりが素敵な彼でも、なんとラストコンビニを見落としたというトラブルによって、山の中で行動不能になったことがあったというではないですか。驚きました。そこで早速、当時の状況を聞きました。
家から登山口まで走って行って(←都内在住。高尾山まで20kmはあるんじゃないか?笑)奥高尾の陣馬山から高尾山まで縦走(陣馬山〜高尾山間は約18km)するという予定でした。
ラストコンビニでおにぎりを買っていくつもりだったので何も持たずに家を出て、だけどそのラストコンビニを見過ごしてしまいました。
ならば山の上の茶屋で何か食べようと思っていたら、平日だったかシーズンオフかで茶屋が全部しまっていたんです。
結局、エネルギー切れです。高尾山の手前で足がガクガク震え出して、本当に動けなくなってしまって。
通りすがりのおばあさんがおにぎりを分けてくださり、最後はその方の肩を借りながら足を引き摺るように下山しました…。
(山でエネルギー切れで動けなくなることを“シャリバテ”と言います)
山をやる人なら、こんな失敗談は1つか2つはあるものです。
それを教訓にして、次に生かすことが重要ですよ。
このエピソードには、登山における、特にラストコンビニに関する重要な教訓が詰まっていると思います。
- どこがラストコンビニなのかは、必ず調べていくべきである
- ラストコンビニは登山口から何十キロも手前にある(こともある)
- 山に入ってしまったら、何があっても自己責任
一つずつ、見ていきたいと思います。
教訓1: どこがラストコンビニなのかは、必ず調べていくべきである
街から山へ向かう際、たとえ反対車線にコンビニエンスストアを見つけたとしても、それがラストコンビニだと知らなければあなたはきっとこう思うに違いない。
『ま、この先にももう1つくらいコンビニがあるっしょ♪😊』
その油断が、命取りになるのだね。
無いかもよ〜?もう2度とコンビニエンスストはは出現せずに、車はどんどん人里を離れ進むばかり。あれよあれよと山が近づいてきて、『あれ?着いちゃった!?』って感じで登山口に着いちゃうかもよ😨
安全登山を楽しみたいなら、必ずです。
自分が入山する登山口とラストコンビニの位置関係は、前日までに確認しておくことが肝要です。
また、山によっては“ラストコンビニ”=“ラストトイレ”であることも大いにあるので、必ず確認しておくべき事項であると心得ましょう。
教訓2: ラストコンビニは登山口から何十キロも手前にある(こともある)
その際、ラストコンビニは登山口の何十キロも手前にあるという可能性も必ず心に留め置きましょう。
登山口まであと30kmか。まだまだコンビニはあるっしょ♪
これはもうね、街で暮らしていると本当に意識しないのですが、コンビニエンスストアというのは登山口のあるような地域においてはそうそう滅多に出現しません。
想像してみてくださいね。あなたはこれから人が住む街を離れ、人が住まない地域の方へ方へ、人里から離れる方へ方へと進むのです。そのような地域はコンビニの設置頻度なんかも『下がる一方』っていうことは、考えてみりゃ当然なのです。
私が行った中においてはね、確か群馬の方に登山に行った時だったか高速道路のICを降りてすぐのところがラストコンビニであり、あとの40kmほどはずっと何もないってこともありました。
北アルプスの乗鞍岳に行った際にも、ラストコンビニは20kmくらい街寄りで、夜中に用事ができてしまって延々と往復する羽目になったこともありました😭
さらに気をつけるべき事項としては、その地方のコンビニエンスストアが『24時間営業では無い』という可能性もあることです。
夜明け前の田舎道。どこにでもあると思うな、コンビニチェーン!
これをどうぞ心の合言葉にして、自分が入山する登山口とラストコンビニの位置関係は、営業時間も含めて必ず前日までに確認しておくことをお勧めします。
教訓3: 山に入ってしまったら、何があっても自己責任
健脚の知人の話に戻ります。この時の、彼の最大の敗因はこれでした。
ならば山の上の茶屋で何か食べようと思っていたら、平日だったかシーズンオフかで茶屋が全部しまっていたんです。
ラストコンビニを見過ごして、なんと登山口に着いちゃった。
『だけどきっとなんとかなるさ♪』
って思ったことが敗因です。
その不確実性がいけません。
茶屋をあてにして食料を持たずに入山したとして、茶屋が閉まっていたとしてもそれは誰のせいでもないのです。全て、自己責任の世界です。茶屋を恨んでも、いくらたくさんのお金を持っていても意味が無い。ただ『食料が手に入らない』という現実だけが突きつけられてしまうのです。
怖いねぇ…
この時は本当に、高尾山だったから他の登山者に助けてもらえてよかったですよ。
親子登山では人が多い山へ行け。以前の記事(↓)でそう書いたことの真意はそれです。歩く人が多ければこそ、トラブル時に助けを求めることができるのです。
最も有効な対策はこれだ!
ここまで親子登山と“ラストコンビニ”の重要な関係性を書いてきました。少しは伝わりましたら幸いです。
だけどさ、知らない土地の知らないコンビニをあてにして、ドキドキしながらいくのも嫌なんですよ💦だから私は、最も有効な対策として以下をお勧めしたいと思います。
『ラストコンビニはあてにしない』ことがベストです。
もちろん私も前日までに、登山口とラストコンビニの位置関係及びその営業時間は必ず確認するようにしています。
だけど私は、そこで物資を調達することはありません。朝食も昼食も、山の中で食べる行動食も、全ての必要なものが自宅を出発する前の時点でザックの中に入っているからです。
ラストコンビニには寄りますよ。
だけどそれは長い運転の休憩だったり、お手洗いをお借りしたり、温かいコーヒーを飲んだりすることが目的です。そこでふとお菓子が欲しくなって買ったりすることもありますが、基本的には山中で必要なものは全て既に持っていることが前提ですから、
万が一、ラストコンビニに寄れなくても大丈夫。
それくらいのつもりで準備をしていくことが当然だと、そう思っておくくらいでちょうど良いと思います。
そう。特に私たちは子供を連れて山へ行くのです。無計画でいられるわけがありません。
ちなみに食料は、下山後に1食分以上が余っているくらいでちょうど良いです。飲料は、真夏以外でも1日1リットル/人くらいは必要です。
ラストコンビニは上手に利用しましょうね。
誰かの参考になりましたら幸いです。
今日は私の趣味にお付き合いくださり、ありがとうございました!また書かせてもらおうと思います!✨
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