みなさんこんにちは。
今日も当サイトへお越しくださり、ありがとうございます。
振り返りますと、当サイトを開設し、私は当時の自身の困難に直面した経験を発信をし始めたのは2020年の11月のことでした。
あれからもう5年も経つのか。
当時10歳の少年だった息子はもう、15歳の青年になろうとしています。3歳の幼児だった娘も今はもう小学生。早いものです、中学受験の撤退も、不登校も、思春期早発症や場面緘黙症の克服も、環境を求めて全力で手を伸ばした小学校受験も、我が子らは成長し、もちろん私自身のスキルアップや成長も、本当に色々なことがありました。
私は都度の状況ごとに全力でした。考え、悩み、周囲にも頼りながら、この5年の間にはネットワークが広がり続けてきていることを実感します。

当サイトでは、そんな私の経験をささやかながらも配信し続けてきています。同時に当サイトでは、私自身が直面した場面、積んだ知識、得られた人脈などのリソースを今渦中にいる方々に共有する場を作るために、この4月から細々と個別相談という枠を設けています。(ご関心のある方は、当サイトの公式LINEにご登録くださいね。)
少し前には、その個別相談の枠の中で、奇跡のような出会いと繋がりの発生に立ち会ったことがありました。当人方のご了承もいただくことができましたので、今日はそんな面白い奇跡の話を記録しようと思います。
詳しく書くことはしませんが、本当にこれは奇跡だったと思うのです。
この日個別にお話を伺ったのは、地方都市にお住まいという小学生のお子様を持つお母様でした。お子様は高IQかつ不登校、学校からの理解は得られにくく、周囲にはフラットに話をできる人が全くいないという事情からのお申し込みとなりました。

地方に住んでいるので、社会と接点を持ちながら、公立の小学校の先生の力を借りながらやっていくのがとても難しい状況です。

お話を伺う中で、私もすぐに感じました。
このお母様は、自分に何ができるのかを全力で探しておられ、前向きかつとても素敵なお母様だけど、明確に孤立している状況にあることを。
理解し合える人がいない。学校の先生方も「高IQ?へー?」と保護者の必死の説明も“右から左へ”という状況のようでした。
このお母様の立派なところは、そんな無理解の中にあってもあちこちへお子様を連れて外出され、様々な場の体験も熱心にされることです。しかしながら、当の本人もまた難儀な気質を抱えているので、親の提案がすんなりいけば苦労はしません(←ほんまにな😩)。まさに母親の孤軍奮闘、そんなエピソードがたくさん散見されました。
せめて彼女と支え合える、そんな誰かが彼女の近くにいたならば、それはどんなに心強いことだろう。
そう、人は帰属意識を感じられる居場所があれば、もう少しでも、もう一歩でも確実に踏み出していけるものなのですから。
そんなことを想いながら、私はお話を聞いていました。
そんな中、キーワードが重なったとでもいうのでしょうか。私の中で何かが繋がって行きました。

ん?なんか同じようなキーワードを出している人が、他にも居たよ。
当サイトには、実にこれまで5年間の経緯から蓄積された百数十名ほどの高IQ児の保護者コミュニティが徐々に育成されていたりします。
私はふと、その中のお一人が少し前に言っていた学校名というキーワードが一致していることに気づきました。

自宅の近くに新しい学校ができてました!
うん、たしかに別のお母様(Yさん)で、地方都市にお住まいだという方が以前にそう言っていました。Yさんのお子様もまたずっと不登校を継続し、学校の理解が得られずに孤立しがちだ言っていました。
そのお二人が、同じ学校を見に行っているって?しかも双方、自宅の近くだって言ってた気がする。
予感がムクムク湧いてきました。私は対話の記録を掘り起こす→もしかしたら、あなた方はとても近くにお住まいかもしれませんよ!

面白いことに、実際にこのお二人を繋げてみると、不登校の公立小学校の校区はまさに隣接しており、自宅間距離では3kmほどというお近くに、なんとまぁ、同い年の同じ性別の高IQの不登校の子供がそれぞれ別個に孤立していることがわかりました。

互いの希望を確認して紹介すれば、とんとん拍子で二人はお会いしたようです。ちょっとだけ、人と人のことなので相性などもあろうとは過りましたが、まぁそこは大人だし、共通の話題が溢れんばかりにあるんだから心配することもないでしょう、あとはお任せ。
そう、周囲にフラットに話をできる人が全くいないという事情からの個別相談のお申し越しが、なんと実は超近所に、同じ状況にある保護者同士の存在発覚→繋がりへと結実していったのだから、こんな面白い話はありません。
そのお母様が言っていました。

すぐにYさんにお会いしました。こんなに近くに同じ境遇の方がいたのはたまたまの偶然なのか、それとも知らないだけで周りにいるのか…。
そうかもね。高IQ児が人口の2~5%ほど居るとするなら、本当はある程度の規模の学校ならばクラスに一人、学年に一人は必ずいるはず。しかし不登校などの事情によって学校との繋がりが薄れてしまうととたんに孤立してしまうという現状が、そこにあるように見えました。
孤立は恐ろしいものだと思っています、諦めにも繋がりますから。
だから連携は大事なの。
親同士の連携をもっと大切にするならば、本来ならば学校もさ、『あ、似たような状況の不登校児が別学年にいますよ』とか、そういう話を共有してくれても良いのにね。さすがに個人情報のアレで支障が大きくあるのでしょうかね。または市や県でも、そういう情報の取りまとめなどをしてくれたら良いのにね。きっとそれも無理があるのでしょうね。
だから親は、精一杯に手を伸ばし、自分自身のアンテナとコミュニティの中で糸口を見つけていくことしかできません。まだ公的支援は当てにならないことが現状です(地方都市は特にです)。
高IQ/ギフテッドは“配線の違い”と最新の書籍でも書かれるように、質的に大多数とは何かが違う、マイノリティの子供達と言えるでしょう。
マイノリティが心地よく居るためには、やはり横の繋がりが作る地盤が不可欠であると思います。(また別の記事でも書きますが)地方都市ではなお一層少数派はひどく肩身が狭い思いをすることも実際ですし、私もそれを自身でもよく知っています。
だけどもし、近くに分かり合える人がいて、安全と支え合いをベースとして輪を広げる活動していけるのならば、それはきっとすごく良いことだろうととても心強く思うのです。
ささやかながらも当サイトで行う個別相談が、小さな奇跡を生んだ場面に立ち会えたことは光栄でした。こんな地道な活動でも、いつか誰かを繋ぐことがあるんだと私も嬉しく思えました。
これからも、繋がりをもっと広く、広く広くと求めて行きたいと思っています。またどこかで誰かと誰かが繋がるのかもしれません。その繋がりが、子供達が一歩踏み出す未来の地盤を支えるかもしれないのだから。
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