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保育園のお散歩が怖い

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場面緘黙症と育つ娘の成長記録

みなさんこんにちは✨

グッと涼しくなりました。気候が涼しくなったため、娘が通う保育園では盛夏の間は実施されていなかった園外活動の“お散歩”が再開されるようになりました。しかしどうやら娘はこのお散歩に参加できていない様子です。

娘

今日のお散歩、行きたくないなぁ。

私はそう言う娘の様子を保育園にあらかじめ伝えたり、また、実際に参加できない日も園の先生方はとても上手に対応してくださったと感じています。しかし、なぜ娘がお散歩に行きたくないと思うのかの理由についてはなかなか聞き取ることが出来ませんでした。

『どうして行きたくないと思ったの?』

ようやく聞き取れた娘の気持ちは、それもまた場面緘黙の本態である『不安』に基づくものであったと分かった時、私は彼女の場面緘黙についてより深く理解できたように感じました。

わたし
わたし

他人から見れば些細なことにも過度な不安を感じてしまい、言葉がでなくなることや体が動かなくなってしまうことが起こります。それが彼女の場面緘黙の本態なのだと感じました。

お散歩が怖いという娘

久しぶりのお散歩再開は嬉しくないの?

9月になり、だんだんと気候も過ごしやすくなった頃。

娘が通う保育園では盛夏の間ずっと控えられていた園外活動の“お散歩”が再開されることになりました。保育園からのお知らせでも活動予定が知らされていたし、保育園では子供たちにも前もって『今週からお散歩です』と案内があったようでした。

『そうかそうか、お散歩が再開されたら娘も体を動かして目一杯楽しめるに違いない😊』

私はただただそう気楽に捉えていたのですが、ある日の夜、娘がお風呂に入っている時にポツッとこんなことを言いました。

娘

明日のお散歩、行きたくないなぁ。

どうした!?春までは楽しく行ってたのに。
私

行きたくないんだね。何かあったの?

娘

う〜ん。ないんだけど…。

娘自身も、自分の気持ちを言い表せていない様子でした。

お散歩は春以来の本当に久しぶりの活動であり、直近でお散歩に関して嫌なことがあったわけでもないだろう。私は少し考えましたが、『彼女が嫌だと言っている』というその事実だけはあらかじめ保育園には伝えておこうと考えました。

私

お母さん、娘ちゃんの気持ちを先生に伝えておくよ。連絡帳にきちんと書いておくからね。

そうして娘はその翌日は、特に行き渋ることもなく保育園へ行きました。

やっぱり参加しませんでした、という報告を受けて

お散歩が実施された活動日。

私が夕方に娘を迎えに保育園に行った際、娘のクラスの担任の先生が待っていてくださったかのように私に声をかけてくださいました。

担任の先生
担任の先生

事前にお知らせいただいて、ありがとうございました。

今日は朝から悩ましい様子が見られていて、やっぱりお散歩には参加はしませんでした。

担任の先生
担任の先生

カードを使って『行く、行かない』の2つから選んでもらいましたが、自分で『行かない』を選ぶことが出来ていましたよ😊

自分で意思表示ができたのね。Good Jobだ!
私

そうでしたか。理由については何か心当たりはありますか?

だけどそれは先生方も聞き取れなかったし心当たりはないとのことです。他のお子さんはとても楽しみにお散歩の準備をして出掛けていったそうでした。娘は皆がお散歩に行っている間には1つ下の年少さんクラスで大人しく過ごし、皆が戻ってきてからもクラスには少し戻りづらそうにしていたけれど、娘がとても信頼を寄せている担任の先生のお話によれば、

担任の先生
担任の先生

娘ちゃんは私が給食の配膳をするのお手伝い誘ったら気持ち良く手伝ってくれまして、それをきっかけに『いただきます』の頃には自分で席に着くことが出来ていました。午後はみんなと楽しく過ごしています。

と、担任の先生のお誘いで娘が自分からクラスの活動に戻れるように促され、それを通して自然とクラス活動に戻ることを達成できたと聞きました。

先生方には大変見事というしかないお取り計らいをいただいたようです。ありがたすぎる。

娘は何らかの理由でお散歩に参加することはできなかったけれど、成長もたくさんありました。

  • 行きたくない気持ちを事前に母に言えた
  • 先生に2択で促され自分で意思表示をすることができた
  • 先生のサポートを受け自らクラスの活動に戻ることができた

また、先生方のサポートもとても的確であり、娘を尊重していただいていることが感じられて本当にありがたいことだと思いました。

おそらくこれまでの娘であれば何も言えずに固まってしまうとか、さらには泣き出してしまうことも十分起こり得たと思います。そうなれば先生方やお友達も訳が分からず、きっと周囲を困らせることにもなったでしょう。実際に、これまでにはそのようなことも多々ありました。

お散歩に行けなかったことは事実として受け止めながら、私は娘の場面緘黙と向き合い始めたことで娘自身にも成長が見られていること、そして何より周囲からもたくさんの理解と協力をいただいていることを強く実感できました。

久しぶりで怖かった、という理由

その日の夜、私と娘はお風呂に入りながら今日のお散歩についてを話していました。

私

お散歩に行かないって、自分で決めれたんだってね。頑張ったね、偉かったよ。

娘

うん、行くならこっち、行かないならこっちだよってN先生が言ってくれたから自分で選べた。

私

良かったね〜。給食のお手伝いもしたんだって?

私

これからまたお散歩はあるだろうけど、次は行けそう?それとも難しいかな?

娘

たぶんだけど、次も行けないと思うんだよね…

私

そうなんだね。

娘

お散歩が久しぶりすぎて、すごく怖いんだよね。

大発見!理由を聞き取れた!
私

そっか、怖い気持ちなんだね。わかったよ。先生にも伝えておくからね。

いつかきっと、無理なく行ける時がきっと来るから、その時は参加したら良いとお母さんは思ってるよ。

なるほど、娘は久しぶりの活動を“怖い”と感じて足が竦んでいることが明らかになりました。

娘の場面緘黙症は、疾病分類上では『不安障害』に分類される疾病です。

場面緘黙は話さないことのみに注目されがちなのですが、実際その症状の本態は不安だったりそれに伴う恐怖ゆえに自分らしく振る舞えなくなってしまうことだと私は強く感じています。

今回の、娘の『お散歩が怖い問題』もまさにそれの通りだったと思いました。

夏の間は実施されなかったお散歩があまりに久しぶりになってしまったので、娘の中での見通しが立たなくなって彼女は過度に不安と緊張を抱えている。

まさにそれが“不安障害”の本態なのだと感じました。

そんな娘に、大人はなにをしてやれるだろう?

どうしたら、彼女の不安を軽くしてやれるのだろう?

どうしたら、彼女が彼女らしく活動に参加するサポートをしてやれるだろう?

これから私が考えるべきは、彼女を無理やりお散歩に参加させるその方策ではありません。彼女の心の深いところから発生している不安を少しでも手放していくためのサポートを、そんな支援をしていくことが重要であると私は改めて考えさせられた次第です。

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🌟私が最近読んだ関連書籍の紹介🌟

お子さんが年少さんになる前に場面緘黙症に気づいた親御さんの記録です。私の娘がそうであるように理解し支えてくれるかけがえのない先生に恵まれていること、また、お母様もPTA活動などに熱心に取り組まれるなど“頑張っている母の姿”をお子さんに届けようとされる様子がとても印象的でした。そのお母様が考える『周りが出来ること』が分かりやすく書かれていたと思います。

子供のうちは、周囲に配慮を求めることが可能です。だけど大人になってしまえば、特に仕事の面ではそういうわけにもいかなくなることが現実です。『緘黙のことを理解してほしいは間違っている』、『周囲が緘黙についていくら知っても、あなたの緘黙は治らない』、それなら大人はどうしていくことができるのか?について当事者視点で書かれており、とても勉強になりました。

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場面緘黙症と育つ娘の成長記録
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