みなさんこんにちは✨
6年生に進級し、中学受験を目指して少しずつでも勉強をしている我が家の息子は厳しい戦いをしております。
急に頻度が増えた模試。模試の受験のみならず、数が増えれば復習さえもが大変です。普段の塾の授業でも、かなり難しい問題をやっているのねぇ😂、と親は遠い目で見つめています。
そこでとても興味深いのは、息子は時々、主題とは違う部分に注目してしまうために問題が解けなくなることがあることです。
これも視点の違い(問題の読み違えや)であることや、枝葉のような細かいことに気づいてしまってこだわりを発揮したりすることが原因です。
中学受験を目指した小学生の学習も、息子のような特性のある子にはなかなか難しいものがありますね😅
意図が読めなかったり、彼なりの解釈の仕方が独特だったり、出題者の本意とは別の部分に注目してしまう息子には解けなくなってしまう問題などが存在します。毎度とても驚かされます。
素直で息子らしくてとても良いとは思うのですが、そんなことでつまづいたり効力感が損なわれるのも可哀想だなと感じています…😭
息子には解けない
息子の受験勉強
親の贔屓目で恐縮ですが、私の息子は割と賢い頭を持っているのだろうとは思っています。彼の記憶力や着想力。それは時に大人である私でさえも驚かされたり目を見張るものがあるのです。
そんな息子はただいま小学6年生。山あり谷ありではありますが、中学受験を目標として少しずつマイペースで受験勉強を進めています。息子は個別指導型の塾へと通っておりまして、これがなかなか良いですね。先日もふとしたことで癇癪を起こしてしまい、興奮がおさまらずに塾へ行けなくなりましたが、この日の授業はきちんと後日へ振り替えていただくことができました。集団塾にはない、息子のような子供にとっては大変助かる対応です。
さて、息子が勉強を進める中で面白いのが、息子にはどうにも“問題の意図を読み違え”たりすることがたびたびあること。さらに面白いのが、周囲が説得したとしてもその違いに納得がいかない場合には、断固息子は譲りません。いっそう大きな癇癪を起こしたりさえも起こります。そんないくつかについてはこれまでも記録をしてきた通り(↓)です。
これらの記事についてご感想などをいただきますと、『言われてみれば、息子の解釈の仕方もわからんでもない』というご意見も散見されるところがさらに一層興味深いのです😂
その中から見える概ねの共通項としては、例えば『久しぶり、息子の大爆発』の記事の内容で言いますと、息子が“よくよく考えれば解答不能となるような問題文”に直面した際、それを一般化して解釈することが難しいということがありそうですね。(←ご興味があれば以前の記事を見てみてください)
面白いものだと思います。
同様の事態が、比較的最近にも起きました。(っていうか、しょっちゅうです💦例をあげればキリがないのがホントのところ。)
それは所謂、“流水算”という問題で起こりました。
ソウジャナイ!
【問題】
72kmはなれた、川に沿った2地点を船で往復するのに、上りに9時間、下りに5時間かかりました。川の流れの速さは毎時□kmです。
息子使用の算数の問題集より抜粋
はい、大人のみなさん、解けますか?極めて基本的な問題です。
この問題は、例えば図を書くならこう(↓)なりますね。
きっと一般化した図解としては、川に沿う2地点を並行に、同じ高さに書くでしょう。それによって川の流れの速さを□(四角)km/hとおいて、なんとか割り出そうとするはずです。
しかし、息子はこれに反発します。彼には『全く理解不能』だと言うのです。
ここで息子の主張を聞いてみましょう。
川っていうのは!そもそも上流と下流に高低差があるから流れが生まれるものなの!!
その高低差を考慮しないで、真の答えは求められないよ!!!
事実、息子の書いた図はこう(↓)なります。彼の頭の中の川はこうなのです。
登山でも!登りの方が辛いのは標高を稼がなくてはならないからなの!
そのエネルギーが無視されているよ!条件が足りないのに、解けるわけないよ!
確かにね、息子の言うことにも一理あるのが厄介なのです、笑。
本当に、川の流れが生まれるのは上流と下流に高低差があるためであるのは真実であり事実です。
だけどこれは所詮小学生の問題です。
『今は』そこまでは勘案しないのよ?😊
はい、そんな話は息子にゃ無理無理、通じまへん。『今は』無視するが『別の時は』考慮するとか、そういう臨機応変な対応が出来る子供ではないのですよ😅
さぁ困ったね。どうするべきか。
私と、たまたま居合わせた夫は困ってしまって、それでもなんとか理解できないかと色々と話をしてみることを試みました。
親の説得その1
まず最初に、私が話したのはこうでした。
この川は、実は運河である。
運河とは、人間の社会生活に利するために陸地を削って造られた人工的な水路のことです。
小樽運河が有名ですね。
さらにはスエズ運河のタンカー船の事故なんかも記憶に新しいところです。
さらに我が家は東京湾に程近いので、家の近くにも運河があります。それをイメージするように言いました。
運河には、上流と下流の高低差はほとんどないの。それは無視できる程度だと思って欲しい。
だけど息子にはそんな話は通じることはありませんでした。
水が流れているのに高低差がないなんてあり得ないよ!この問題でも明確に流れの速さがあるって書いてある!
母、撃沈です。私のなんと無力なことか…😭
次の策へと参りましょう。
親の説得その2
満を持して、親父の登場。親父の策はこうでした。
駅なんかにある、動く歩道をイメージしてごらん?
動く歩道に逆らって乗れば、同じ距離を進むのにも絶対に時間がかかるよね。それが、この問題の“上り”の状態。
だけどきちんとした方向で乗れば、動く歩道の速さによって後押しがされるから早くなる。これが下り。
夫はイメージしやすいように分かりやすい数字を当てて、リビングの大きなホワイトボードを使いこなして上手に問題を説明しました。さすが、学生時代は塾講師のアルバイトをしていた夫です。たいしたもんだと思いました。
なるほど!分かった!
で、高低差はどうやって求めるの?
高低差は!!結局!!どうなったのーーー!!
親父、善戦するも、及ばず(惜しい!)😅
とまぁ、息子の勉強中にはこんなことがしょっちゅうですよ。
毎日色々起こりますね〜🤣
一旦は様子見でOKです
こうなってしまったら、今はこれ以上息子を興奮させないことが良さそうです。
よし分かった。この問題は、今は解かなくていい、置いておこう。
いずれ塾の先生に質問しよう。なんなら当日の本番の試験で出題されたら、その時は力を尽くして問題を解くか、いっそ潔く諦めて、他で点数を取りなさい👍
ってことしかないんだろうと思うのよ。
これ以上息子に余計な刺激を与えることは、問題の解決に至る道筋ではないのだと捉えることが正解だろうと今の私たちは思っています。
私たちは無力であるが、今はそれで良しとするしかないではないか。息子もね、いつか自分で落とし所を見つけられるかもしれないし。無力な両親でごめんね、息子…精一杯の応援だけはいつもしているつもりなのだけど力及ばず申し訳ないと思います。
他にもね、最近あった息子の癇癪はこうでした。
【問題】
以下の対義語を書きなさい。
『快勝』
息子使用の算数の問題集より抜粋
気持ちよくスカッと勝つんだから、その対義語は『惜しく悔しく負ける』で『惜敗』だよ!
だけど解答にかかれた対義語は『完敗』でした…。
なんでーーーー!!!うあーーーーー!!💢!
これはもう、素人が不用意なことは言えないよね。塾の先生に聞くしかないのだけれど、息子の考え方にもいつも『一理ある』ところが本当に本当に気の毒なのです。
もしも、もしも息子が
快勝の反対は完敗かー。覚えとこっと♪
ってサラッと受け入れてくれたなら、それはどれだけ楽かと思います😅
どうなんでしょう?他所のお子さんはどういう反応をするのでしょうね。色々とお話を聞いてみたいところです。
コメント
お久しぶり。
実際に試してみればいいと思うよ。
水平な机の上に下敷きを斜めにして高低差を作って水を流してみる。
高低差のある下敷きでできた水の流れは、高低差のない机の上でもしばらくは維持されるよね。
川の上流域の高低差で生まれた水の流れは、高低差のない下流域でも川の流れを作る。
慣性の法則のお勉強だ(笑)
問題文に出てくる川は下流域で、高低差がなくても川の流れがあるでいいんじゃない?
納得しないかな?
がんばれ母ちゃん。
お久しぶりです〜。毎日大変です〜。
その方向性で試してみますね。うちの近くの運河にも連れて行って見せたりなどもしましたが、まだ彼のなかではイメージが湧いていないようです。他にも、食塩水が混合されるイメージが湧きづらいなど、彼にはなかなか困難が多いなぁと面白いとさえ思っています。
慣性といえば、先日彼が、『走っている地下鉄のなかでぴょん!って飛んでもズレない!』って謎に怒っておりましたのでそれも一緒に教えますね🤣
一回分かってしまえば定着すると思うのです。辛抱強く、やってみたいと思います!またアドバイスお願いします!
こういった子供の疑問は新しい知識を理解させるきっかけになるから大事にした方がいいよ。
体験で学んだことは忘れづらいからね。教科書や本だけで世界を理解した気になるとペーパー
ドライバーみたいなもんで勘違いが多いからね。
ちなみに川の流れは土地の高低差だけでなく、水面の高低差(海の干満の差)でも流れができます。子供に土地の高低差以外にも川の流れができることを教えて、柔軟に物事を考えることができるようになるといいですね。
じゃね〜。
ありがとうございます!
別の研究者の先輩から、『川の流れのやつは、高低差が流速の中に集約されているということを上手く納得いくように説明できたら良いのかな、と思うんだけど。高低差が大きくなると、流速はおおきくなるからね。』というアドバイスももらいました。やっぱり運河を店に行っている場合ではなかった…家で実験しなくてはならなかったと大きな学びをいただきました。
干満の差からも流れができるのも重要な視点ですね。とても柔軟です。
息子がいちいちひっかかるのは、勉強に向き合う気持ちがあるからだというアドバイスももらいました。なるほど、タスクとして漫然と取り組む子にはその発想はあるまいな…。
今一度、取り組んでみようと思います。難しいけどー!🤣
これはすごいレベルの高い知的欲求だから、そこから目を背けさせちゃうのは、あんまりお薦めできないけれど(ご指摘あるように実験とかするのがベスト)、サイエンスでは、理想の設定を元に議論を進めるってこと、結構あると思うので、その大切さをちょっと余裕あるときに話して見る、っていう作戦はどうかなー。きっと、経験も豊富でらして、得意分野なのでは?(私は力不足気味・・・)
というのは、ドリルと同じで、彼はこういう単純な(現実を反映していない)問題をたくさんさせられることへの理不尽さみたいなことが気に障っている部分もあるのかな、と思ったからです。流水算だけではなく、電池やてこなど、今後形は違えど、同じようなことが起こる気がします。この単純化された設定が人類の発展に貢献してきた(時に失敗も)、っていうのが分かったらちょっと違ったりするかしら?
アドバイス、ありがとうございます!
私の力不足で息子には一旦落ち着かせてしまいましたが、確かにそこから目を逸らすようなことをさせるのは勿体無いことだと理解しました。
何事もモデル化というのは良い手法ですものね。ものを考えるための手法の一つであると説明してみたいと思います。
なるほど〜と何度も何度もうなづいております。私の発想にも柔軟さが足りませんでした。勉強になります^^
そんなー!いえいえ、こちら自宅待機に飽きた坊主の相手の合間に書いてて、言葉が足りずちょっと失礼しました。実践された例もぜーんぜーん目を逸らしていなくて。
私が提案したみたいなモデル化を説明して納得させちゃうっていうのが、逆に疑問に対して逃げ腰だけど・・・って書きたかったんですー!ごめんなさーい!
中受って、思わぬ地雷が埋まってて。我が家では昨日、宮沢賢治の小説に心をゆる動かされすぎて、なぜかブチ切れていた!解けるか!こんなの!って(笑)
お疲れ様でーす。こちらこそ読み取れずで^^;
本当に、中学受験には“思わぬ地雷が埋まっている”ことを痛感しますね。
本人もまだ幼いし、とはいえある程度の成熟を求められることが大変だなぁと感じています。学力という物差しはわかりやすくて良いんですけどね。宮沢賢治は私もよめまへん😅(息子にも宮沢賢治は読ませてないなぁ…)
素敵な着眼点ですね!私が小学生の時は川の高低差なんて一切気にしたことなかったです(^_^;)
広島市内の川は瀬戸内海の潮の満ち引きで流れが変わり、流れるプール、家庭用の流しそうめん機も高低差なくても流れてたので、高低差があってもなくても流れはできるもんだと思ってました。
漢字問題はブログ読みながら『この答えは惜敗』だなって思ってました!
流しそうめん機かー。面白い^^スイッチ一つで動く流しそうめん機であれ高低差であれ引き潮であれ、エネルギーが流れの速さになるのだということよね。
タイミングを測りながら、息子にもそう話してみようと思います。←このタイミングが大事。余計なときに要らんこといいうととてもウザがられる😅
私はさ、『惜敗』という言葉がポンと出てきて漢字で書ける息子にすごいと思ったの。語彙力あるなー!って。
それが不正解だと白黒つけられるのも、私はなんだかなぁという感じです。